犬が散歩前に大暴れする理由
散歩に行きたい!楽しみ!
まず、犬が散歩前に大暴れする理由として最も多く考えられるのが、「散歩に行けるのがうれしい!」という喜びの感情です。うれしい、早く行きたいという感情が抑えきれず、飼い主さんが散歩の準備をし始めると部屋中を走り回ったり、飼い主さんに飛びついたりして大暴れするのです。
テンションが上がりすぎてしまって、散歩に行こうと思っているのになかなか捕まらなかったり、リードをつけようとしたら手を噛まれてしまったりするということが多く見られます。
散歩に行きたくない!怖い…
犬が散歩前に大暴れする原因として、上記のように楽しみにしている場合だけでなく散歩を極端に嫌がっているということも考えられます。散歩中に怖い思いをしたり、何らかのトラウマがあったりして外に出ようとすると大暴れして拒否するのです。
ただし、散歩に行く気配がしてすぐに暴れ出すというよりも、はじめに隠れたり逃げたりする様子が見られます。その上で捕まえられたり抱き上げられたりして、強引に散歩に連れていこうとするとパニックになって暴れる行動につながるのです。
対処法①落ち着くまで散歩に行かない
散歩が楽しみで早く行きたいという感情で犬が暴れている場合に、最も効果的な対処法は「犬が落ち着くまでは散歩に行かない」というものです。ドタバタと暴れたままリードを慌ててつけて外に出るという行動を繰り返していると、今後ずっとそのような状態が続いてしまいます。
散歩が楽しみで仕方がない気持ちはよく理解できますが、散歩に出る前は玄関前に座って待つ、リードをつけてもらうときは座って待つなど、ルールを設けてしっかりと教えましょう。犬にとって散歩に出るということが大きなごほうびになるので、繰り返し教えることですぐに定着すると思います。
犬におすわり、待てなどの指示を出してからリードをつけるようにしたり、犬が暴れるのをやめて飼い主さんに注目してから外に出るようにしたりするといいでしょう。
ここで大切なのが、犬が暴れているときに飼い主さんはとにかく冷静に対応するということです。「こら!静かに!」など、大声を出したり、リードを持って追いかけたりすると犬はますます興奮してしまいます。玄関などでリードを持ち、静かに犬が落ち着くのを待ってください。
はじめはなかなか散歩に出られず大変だと思いますが、根気よく繰り返すことで「落ち着かないと散歩に行けない」ということを犬が学習して、自然と落ち着いて行動するようになるのです。
対処法②散歩を嫌がる原因を取り除く
犬が散歩に対して怖い、不安などネガティブな印象を持ち、嫌がっている場合はその原因そのものに対する対応を行う必要があります。暴れている行動だけに着目してやめさせようとしても、原因が取り除かれていないため根本的な改善は見られないと思います。
散歩中に他の人や犬に会うことが怖いと感じている場合は、人や犬に対する社会性を身に付けさせましょう。外に出て人や犬を見かけたらおやつをあげるなど、怖いと感じているものにいいイメージをつけてあげるようにするのです。
怖いと感じているものは、道路を走る車やバイクの場合もありますし、工事現場の音などが原因となっている場合もあります。
嫌がって暴れている犬を無理につかまえて外に連れ出すことも可能ですが、そうすることでより一層散歩への嫌悪感が高まったり、飼い主さんに対する不信感が生まれたりするので、あまりおすすめできません。
根気のいる取り組みになりますが、散歩は一生続く大切な生活習慣なので、じっくり時間をかけて対応してあげてくださいね。
まとめ
散歩前に大暴れする際の対処法を考える前に、まず犬が暴れる原因が何かを考えることが大切です。原因に沿った対処をすることで、より改善効果が期待できます。多くの犬は散歩が楽しみで興奮状態になって暴れるので、飼い主さんはあくまで冷静に対応するようにしてください。
大声を出したり追いかけ回したりすると、余計に興奮して暴れ回るので逆効果になるでしょう。飼い主さんが静かに待つことで、「あれ?散歩に行かないの?」と犬に疑問を抱かせて、飼い主さんに注目するようにします。
暴れているうちは散歩に行かないということを徹底すると、自然に犬がどうすれば散歩に行けるかを考えるようになります。犬と飼い主さんの根気の勝負になりますが、ぜひ時間をかけて取り組んでみてください。