犬が甘噛みする理由
「甘噛み」は1歳未満の子犬を中心に見られる行動です。力を加減して噛むために、この呼び名が定着しています。犬は生後約4〜6ヵ月に、乳歯から永久歯への生え変わり時期を迎えます。その際、口内に違和感を覚えるのか、身近なものを何でも噛むようになります。
その他の理由には、遊びの一環としての「甘噛み」が考えられます。犬同士がじゃれていて噛む行動に発展したり、相手の注意を自分に向けようとして軽く噛んだりするのです。いずれも犬に悪気はありませんが、初期段階で直しておかないと後々噛み癖が残ってしまいます。
甘噛みする犬に活用できるグッズ
天然ゴム製のおもちゃ
天然ゴムは犬だけでなく環境にも優しく、安全な素材として認められています。天然ゴム製のおもちゃは水洗い可能で衛生的です。また、耐久性があって壊れにくいため、思う存分ガジガジできる甘噛み対策グッズです。
アキレスのおやつ
噛み応えのあるアキレスは、歯石除去とストレス解消に役立ちます。楽しさと美味しさで夢中になれるおやつです。商品のパッケージに与えて良い年齢(月齢)が記載されているので、該当年齢に達しているかどうか、最初に必ず確認しましょう。高タンパク低脂肪な馬アキレスが人気のようです。
しつけ用スプレー
噛み癖やいたずら防止には、しつけ用スプレーを使う方法があります。使い方は簡単で、噛まれて困っている場所にスプレーを振りかけるだけです。苦味成分が入っているので、犬が噛んだときにビックリして噛むのをやめる、という効果が期待できます。
どこまでなら許す?甘噛みの線引き
1.スリッパや靴を噛む
犬は、スリッパの柔らかさや靴の革の匂いを好みます。「飼い主が履いている」という条件が加わると、なお更魅力のあるアイテムに見えるようです。飼い主が身に付けると動き出すなんて、犬にとっては不思議で仕方ないはずです。噛まれたくない方は、毎日の片付けを日課にしましょう。
2.おもちゃを噛んで振り回す
「噛む」行為は犬のストレス解消法です。体力がありあまっている犬だと、おもちゃを噛んだ状態でブンブン振り回していることがあります。犬の満足度を上げるには、弾力のあるおもちゃを選ぶことです。噛み心地が良ければ長い時間、飽きずに遊んでくれます。
3.人間の手や指を舐めながら噛む
親愛の表現として、人間の手や指をペロペロ舐めながら噛む行為があります。通称「おしゃぶり噛み」と呼ばれており、子犬だけでなく成犬にも見られます。前歯を使って軽く噛むくらいなので、噛まれてもそこまで痛みは感じないと思います。
実は逆効果!噛まれたときの反応
噛まれたときに、手で払ったり声をあげて騒いだりしてはいけません。この行動を取ると、犬は飼い主が喜んでくれていると誤解し、やめるどころか甘噛みが習慣になっていきます。やめさせたいときは、「ダメ!」や「ノー!」と一言での注意に留めてください。しつこく怒っても、犬には伝わりません。
まとめ
子犬の甘噛みは自然におさまることもありますが、成犬の甘噛みは少々状況が異なります。真の原因を突き止めることが、解決への糸口です。犬の年齢や、取り巻く環境が関連している可能性も考えられます。犬の心の声に耳を傾けてみてください。