考えられる原因3選
1.体調不良だから
特に持病がなくても、シニア犬でなくても、体のどこかが痛かったり体を動かすのが辛かったりすると、散歩はおろか起き上がって食事することすらしなくなります。
2.特定の家族だけとしか散歩に行きたくないから
家族の中で誰が愛犬と散歩に行く回数が多いでしょう?その人が不在だったり、その人以外の人が散歩に連れ出そうとしたりしていませんか?もしかすると、愛犬は特定の家族としか散歩を楽しんでいないのかもしれません。
3.嫌な経験をしたから
愛犬との散歩の途中、怖いことや嫌なことを経験しませんでしたか?例えば、大きな犬に激しく吠えられたり、喧嘩をしたり、雷、交通事故、サイレンなど愛犬にとって怖いと感じる音を間近で聞いたりしたといった出来事があれば、その経験の記憶が恐怖となって、散歩を嫌がるようになった可能性があります。
体調不良のときの対処法
足や腰を触ってみる
日頃から散歩の途中で歩くのを嫌がるようなことが頻繁にあれば、ヘルニアなど関節系の病気が原因の痛みがあるのかも知れません。また、そういったことがなく、足の裏を執拗に気にしたり、舐めたりしていたら、足裏に傷がある場合もあります。
食事の量、排せつ、目の輝き、体温、呼吸に異常はないかを観察する
体に痛みがなくても、呼吸器や心臓、肺などの循環器系に異常があれば、呼吸が苦しくなります。散歩に行く前はなんともなかったのに、散歩から帰った後に苦しくなった、という経験と記憶があれば、犬は散歩に行くのをためらうようになります。
犬が散歩を嫌がるほど体が辛くなる、というのはかなり重い症状が出ている恐れがあります。普段から食事の量、排泄物の色、におい、柔らかさなどにも注意を払い、何か異常があったときにすぐに気づけるよう、安静時の呼吸や心臓の鼓動なども知っておきましょう。
獣医の診察を受ける
関節などに痛みを感じているようだったり、愛犬の生活の様子や体の状態に異常を感じたり、飼い主さんが何か不安に感じるようなことがあれば、獣医さんの診察を受けましょう。素人判断で様子を見ている間にあっという間に悪化して、回復に時間がかかってしまいます。
愛犬に長い間苦痛を感じさせることになるよりも、「おかしいな」と感じたらできるだけ早く獣医さんの診察を受け、愛犬の健康を取り戻しましょう。
特定の人とだけしか散歩をしない犬の場合の対処法
犬にとって楽しい散歩をする
特定の人とだけしか散歩をしないのは、なぜかを考えてみましょう。その人と散歩に行くとき、愛犬はどんな様子ですか?尻尾がピンと立っていて、それが左右にぶんぶんと振られていて、口元が緩み、足早に玄関に向かっていませんか?
それは、犬にとってその「特定の人」との過ごす時間が何よりも楽しいと感じているからです。そして、おそらくその「特定の人」も犬との散歩をだたの「犬の世話」と捉えているのではありません。その「特定の人」も、愛犬との散歩の時間を楽しんでいるのではないでしょうか。
犬が家族と散歩をしているとき、どんなことを楽しんでいるかを知っていますか?よその犬の残したニオイを嗅いで、空を飛んでいる鳥を目で追いかけたり、溝の中にいるカエルや亀を眺めたり、知り合いの人を見つけて駆け寄って撫でてもらったり、楽しみにしていることをいくつ挙げることができますか?
「安心して散歩できる」と犬が思うように行動する
犬が「楽しい」と感じる散歩とは、一切、何者に対しても警戒心を持たずに行動できることも大切な要素です。つまり、愛犬は「特定の人」と一緒のときは、何も危険を感じず、何に対しても警戒することもなく、一切緊張せずリラックスした状態で散歩を楽しんでいると考えられます。
それだけ、「この人は何があっても自分を危険から守ってくれる」という絶対的な信頼感を持っているからです。ですから、日頃から愛犬への躾に積極的に関わったり、犬に「この人にほめてもらうとうれしい」という体験をさせたり、愛犬への食事、排せつなどの世話も進んで行います。
そのほかにも、「犬に信頼される飼い主になるためにはどうすればよいか」について学び、習得し、できる限り実践します。そういった行動を日々示すことで、必ず愛犬に信頼されるようになります。そうすれば、自ずと犬にとっての「特定の人」ではなかった人も「特定の人」となり、喜んで散歩に出かけるようになるでしょう。
トラウマを受けたときの対処法
無理強いをしない
犬は非常に優れた記憶力を持っています。嫌な経験をしたにも関わらず、無理に散歩に連れ出すと今度は「無理やり散歩に連れていかれて嫌だった」という記憶が残り、ますます散歩に出かけるのを嫌がるようになりかねません。
ですから、何か嫌なこと、怖いことがあって散歩に出かけるのを嫌がるときは無理強いせず、室内で遊んだり、愛犬が好きな人をおうちに招いたりして気分転換してあげましょう。
犬が楽しめる「イベント」を準備する
「外が怖い」という経験をしたのなら、「外にいると楽しい」という経験の記憶が残るように何か愛犬が楽しいと感じるイベントを用意してあげましょう。例えば、散歩の途中で特別なおやつを与えたり、普段は歩いて散歩する道を駆け足で走り抜けたり、逆回りに歩いてみたりするだけでも、愛犬にとったら「イベント」となります。
楽しい記憶を積み重ねる
散歩の途中にトラウマになるほど怖い経験をしたせいで、散歩に行きたがらなくなったのだとしたら、その記憶を上回るほどの楽しい経験の記憶を積み重ねてあげましょう。ドッグランを貸し切ったり、普段は行かない場所へ遠出したりといったような特別なことでなくても構いません。
例えば、普段歩く散歩道で、メダカが泳ぐのを愛犬が気のすむまでじっと見ていただけ、と言ったような、私たち人間にとれば些細なことでも 愛犬にとったら夢に見るくらい楽しい思い出になることがたくさんあります。
そして、一緒に散歩ができることの幸せと喜びを感じていることや、その気持ちを愛犬と分かち合いたいと願っていることが愛犬に伝わるように「散歩、怖くないね、楽しいね」と表情や声にも感情を込めて愛犬と接しましょう。
まとめ
普段は喜んで散歩に行くのに、なぜか散歩に行きたがらない…というような行動を見せるときには、絶対に心身のいずれかに何か問題があるはずです。決して放置してはいけません。
心理的な出来事が原因なのか、怪我や病気などの肉体的な問題が原因なのか、いずれにせよ普段は散歩が大好きなのに、散歩に行きたがらない、というような状況は犬にとっては不健全なことであり、異常事態です。できる限り早急に原因を確定し、問題を解決できるように対処しましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 男性 ココのパパ
抱っこして、1km先の公園迄行き、公園内を歩かせたり、走らせたりして遊びます。
かえりは、歩かせて帰るのですが、行きは、絶対に歩きません。
どうすれば、行きも歩く様になるのでしょうか?