犬が物に顎を乗せているときの心理は?
犬が飼い主に顎を乗せているときは、甘えていたり、構ってほしい、あるいは安心して休んでいたりすることが多いです。では、飼い主ではなく物に顎を乗せているときは、どのような心理状態なのでしょうか。
1.そこが顎を置くのに楽な姿勢をとれるから
物の上に顎を乗せているとき、最も考えられる理由はそこが顎を置くためにちょうど良い高さや感触だからといった理由です。
小型犬や大型犬など、それぞれ体格が違うため、自分が楽な姿勢で寄りかかれるちょうど良い高さも異なります。自分にぴったり合った高さの物を見つけることができれば、そこに顎を置くことで、肩(首のライン)を休めることができるのです。
犬は四足歩行をしながら頭を上げて歩きます。当たり前のようにこの体勢で歩いていますが、実は首から肩にかけて疲れが溜まっていることが多く、時々どこかで休めなければ負担が掛かってしまうのです。
2.ひとり静かに休む場所として落ち着くから
物の上に顎を乗せているときは、その物の高さが顎置きとしてちょうど良いという理由が前提としてあり、さらに別の理由が加わっていることもあります。
飼い主さんに甘えたいという気持ちがあるときは、飼い主さんの膝や足、お腹などに顎を乗せることが多いです。しかし、「今はひとりで静かに休みたい」というときは、飼い主さんや家族から少し離れた場所で休みます。
このとき、その場所に顎置きとしてちょうど良い物があった場合、1人静かに休む場所として落ち着くことができるので、物に顎を乗せることがあります。
3.疲れてしまい脱力している
散歩から帰ってきたときや、飼い主さんと活発に遊んだ後など、体力を消耗して疲れ切ってしまっているからという理由も考えられます。「もう動けないよ」という状態で、顎置きに最適な物が近くにあれば、その上に顎を乗せ、体をだらんと脱力し、全身を休めることができるからです。
また、単純にその物の隣に座っていたところ、疲れがドッと押し寄せて、座っているのも疲れてしまうほど脱力してしまい、自然と顎を乗せている状態になることもあります。
4.気になる物を観察するため
目の前にある興味のそそられる物や、少し離れた場所に見える気になる物を観察するため、対象物が楽に、よく見えるように、物に顎を乗せていることも多いです。
よく見かけるケースが、テーブルの上です。テーブルの上に、飼い主が食べようと置いたお菓子があると、「なんだかいい匂いがするな」と興味を持ち、テーブルの上に顎を乗せて、ジッと観察していることがあります。
このように興味のある物や警戒するべき対象がある場合にも、その物を観察するために物に顎を乗せることがあります。
5.ちょうど日向ぼっこにいい場所だから
日向ぼっこをする際、ぬいぐるみやちょっとした箱など、小ぶりな物の上に顎を乗せていることがありますが、これはちょうど日光がいい感じに当たっている場所だからです。
また、ぬいぐるみなどのふわふわした物であれば、その感触が気持ちいいため、より快適に日向ぼっこを楽しめるという認識も影響しているでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が物に顎を乗せる最も大きな理由は、その物が顎置きとしてちょうどいいからです。しかし、それ以外にも様々な考えで、『顎置き』を選んでいることがあります。犬は私たちが思っているよりもいろいろなことを考えて行動しているのです。