マーキングへの適切な対処法
ただ叱っても怒鳴ってもマーキングをやめさせることはできません。叱ったことがさらに行為を加速させてしまうことがあります。適切に対処すれば少しずつマーキングの回数が減り、やがてはやめさせることができます。
1.すぐに後始末をする
マーキングに気づいたらすぐに後始末をします。犬のおしっこのニオイや汚れに特化した消臭剤や除菌剤があります。ニオイが残ったままであると同じ場所にマーキングをするようになります。ラグやマットやクッションなど水洗いが可能なものは洗濯機や手洗いでお手入れをすると良いです。
2.マナーウェアを着用させる
マーキングを完全にやめさせるには時間と根気が必要になることがあります。その間にもずっとマーキングをしますから、室内が汚れてしまいますし、汚れやニオイが落とせなくなってしまうことがあります。
そんなときはマナーウェアを着用させると良いです。ベルトのように巻くタイプで、陰部の周りのみをカバーしておしっこを吸収します。動いているうちにズレてしまったり犬が取り外してしまったりすることがあります。そんなときはパンツタイプのマナーウェアがあります。オムツの着用も良いです。
3.マーキングの原因を取り除いてあげる
この後に“なぜマーキングをしてしまうのか”理由を解説しますが、犬が室内でマーキングをすることには必ず理由があります。
原因を取り除いてあげることができれば、あれこれと対策をしなくても手を焼かなくても、あっさりとやめてくれることがあります。愛犬のマーキングの原因が何であるか、マーキングをする前後の様子をよく観察してみると良いです。
なぜマーキングをしてしまうのか
犬が室内でマーキングをするのには明確な理由があります。犬それぞれの様々な理由による行為ですので、やめさせるためには、まずは愛犬がマーキングをする理由を探らなければなりません。
マーキングをすることで自分のニオイを拡散して安心することができるから
例えば、室内の決まった場所に限ってマーキングをすることがあります。くつろぎ場所であるソファーやクッションの上。自分のベッドやブランケット。玄関や脱衣所のマットの上などです。
そこは犬にとってお気に入りの場所なのです。自分が安心して休むための場所であるため、その物や場所に自分のニオイを拡散することで、より安心感を得ようとしています。
マーキングをすることで恐怖心や緊張を和らげることができるから
例えば、飼い主さんから強い口調で怒鳴られたとき、家族から体罰を受けたとき、見知らぬ人が自宅へやって来たときなど、犬は恐怖を感じ、緊張します。
その緊張を和らげるために思わずマーキングをすることがあります。お漏らしとは少し違う心情です。恐怖心や緊張から無意識に排泄してしまったわけではないからです。
マーキングをすることで不満を表現することができるから
例えば、お散歩や運動に満足することができなかったとき、お留守番の時間があまりにも長く苦痛であるとき、引っ越しや出産で暮らしに変化が起きたときなど、犬は強いストレスを感じます。
ストレスのサインは体調の変化にも表れることがありますが、犬が自分から「不満です!」と飼い主さんへ伝えたいときの表現としてマーキングをすることがあります。あるときからマーキングをするようになってしまったと感じるのであれば、やはりマーキングに愛犬からのメッセージが込められているのかもしれません。
まとめ
犬が室内でするマーキング行為はやめさせるべきです。お互いが適切な環境で快適な暮らしをするためです。愛犬のマーキングでお悩みなのであれば、今すぐにやめさせるべきです。
- すぐに後始末をする
- マナーウェアを着用させる
- マーキングの原因を取り除いてあげる
このような適切な対処法があります。全て試してみる価値があります。やめさせるまでには犬によっては時間がかかることがあります。飼い主さんの根気強さも必要です。ぜひ、愛情サポートお願いします。