犬の気分が落ち込む要因
体が思うように動かない
犬は、人間よりもずっと早く年を取ります。筋肉が衰えて、つい最近までなんなく飛び乗れたソファに登れなくなったり、突然おねしょをしてしまったりといった急激な体の変化に犬の心が追いついていきません。
特に、普段きちんと自分のトイレで排せつができていたのに、自分が寝ている間に無意識にトイレを失敗して体が汚れてしまった…というような状況では、犬自身だけでなく、おそらく飼い主さんもショックを受けるでしょう。
飼い主さんに心を傷つけられる
犬は、飼い主さんのことを誰よりも何よりも愛しています。飼い主さんのために生きていると言っても過言でないくらいに、飼い主さんのことを愛しぬいています。
けれども、時に犬が人と暮らすうえで絶対に守らなければならないルールを破ったり、犬自身の命を失うような危ないことをしたりしたとき、飼い主さんは毅然と厳しく、愛犬を叱らなければいけません。
愛があるからこそ厳しく叱るのですが、犬からすれば、飼い主さんへの愛情が深ければ深いほど、叱られたときにうけるショックは大きく、平常心など吹っ飛びます。飼い主さんが再び笑いかけてくれるまで愛犬の動揺は鎮まらず、食欲も失せます。
孤独を感じる
犬は「群れ」という家族を作って生活する習性のある動物です。ですから、家族との絆や繋がりに対して敏感で、しっかりと信頼関係を築いている集団の中で生活をすることで精神的に安定します。
逆に言うと、それだけ家族に対して愛情深く、自分以外の何者かを愛することを知っている分、自分の愛情を注ぐ相手を失ったときに寂しさを感じる感受性も持ち合わせているのです。
例えば、飼い主さんだけでなく、子どもさんが進学、就職のために家を出て家族が減ったり、愛犬がとても慕っていた人や犬、猫などの仲間に突然会えなくなったりすると、犬も人間同様「〇〇ロス」のような状態になります。
犬の気分が落ち込んでいるときによくする仕草や行動
- 目を伏せる
- 丸くなる
- 目をそらす
- 執拗に地面を嗅ぐ
- 食事を残す
- 飼い主さんの指示を無視する
- 上目遣いで飼い主さんを見る
- 飼い主さんに背を向けたまま、動かない
まとめ
犬は、人間のように言葉で感情を私たちに伝えることは出来ません。また、もし犬は自分の気分が落ち込んでいたとしても、私たち飼い主に「慰めてほしい。励ましてほしい」とは思わないかも知れません。
だからこそ、日頃、愛犬が私たちの心をいつも癒してくれるのと同じように、私たち飼い主や家族が、愛犬の心を解きほぐし、明るい気持ちになれるように愛犬の心に寄り添ってあげましょう。