犬の『てんかん』ってどんな病気?
皆さんは『てんかん』という病気をご存じでしょうか。日本人には比較的患者が多いとされている病気で、人口の約10%にてんかん患者がいると言われているほどです。実は、てんかんは人間だけの病気ではなく、犬も発症しやすい病気とされています。
てんかんとは、脳の病気の1つで、脳自体には問題がないものの、ある条件下において、機能に異常を来してしまう病気です。脳波が乱れてしまうことで、様々な症状を引き起こし、初めて見る人は、その姿に驚きを隠せないことも珍しくありません。
しかし、患者数が多い病気ではありますが、未だに詳細がわかっていないことも多い病気です。なぜ発作が起こるのかも、正確に判明しているわけではありません。したがって、事前に予防する方法も確立されていないのが現状です。
犬のてんかんによくある症状
犬のてんかんは、どのような症状を引き起こすのでしょうか。以下のような症状が、てんかん発作の代表的な症状です。
- 痙攣
- 体の硬直
- 突然暴れ出す
- よだれが溢れ出てくる
- 白目をむく
こうした症状が、犬のてんかんによく見られる症状です。てんかん症状は、犬によって重症度が異なります。同じ痙攣症状であっても、ピクピクッと軽く痙攣する程度で、飼い主さんが見逃してしまうケースもあれば、全身をばたつかせるように震え出すケースもあります。
一般的に、犬のてんかん発作は、生後6か月から3歳頃と若いうちに発症することが多いです。しかし、4歳以降に発症するケースも珍しくはないので、何歳になってもてんかんを発症するリスクはあると考えておいた方が良いでしょう。
もしもてんかん発作が起こったら?
初めて愛犬がてんかんの発作を起こしたとき、その経験したことのない姿にパニック状態に陥る飼い主は多いです。しかし、てんかん発作は、基本的に1分前後で治まることが多く、その後は何事もなかったかのようにケロッとしている犬が大半です。
発作を起こしたからといって、すぐに命にかかわることはありません。しかし、痙攣や意識がない状態で暴れるといった症状を引き起こすので、発作を起こした際は、まず周囲の安全を確保してください。危ない物が周囲にある場合は、すぐに離しましょう。
また、てんかん発作の最中、つい飼い主は心配になって触ったり大きな声で読んだりしがちです。しかし、脳の機能異常が原因なので、無闇に触ったり意識を取り戻そうとしたりするような行動は、かえって症状を悪化させてしまったり、愛犬を混乱させてしまったりする恐れがあります。
基本的には、周囲の安全を確保した上で、てんかん発作が治まるのを近くで見守ってあげてください。症状がなかなか治まらない場合は、かかりつけの動物病院に連絡し、できるだけ早めに診察を受けてください。
どんな犬種がてんかんになりやすいの?
てんかんは、犬種によってもなりやすい犬種となりにくい犬種がいます。一般的に、以下の犬種はてんかんを発症しやすいと言われているので、日頃からおかしな様子はないか注意深く観察しましょう。
- ゴールデンレトリーバー
- ラブラドールレトリーバー
- ビーグル
- シェパード
- ボーダーコリー
- ミニチュアダックスフンド
- プードル
- チワワ
犬のてんかんは、100頭に1頭の割合で起こると報告されています。1%という少ない数字ではあるものの、決して珍しい病気ではありません。また、正しく治療すれば、通常通り生活が可能な病気なので、慌てず冷静に対応しましょう。
てんかんを疑ったら病院で検査を
愛犬が突然てんかんに似た症状を発症した場合、飼い主は慌ててしまうでしょう。しかし、こんなときこそ冷静になり、正しい行動をとることが求められます。まず、てんかんを疑うような症状が現れたら、いつ、どのような症状が起こり、どのくらいの時間で治まったかをメモしておきましょう。これは、後に病院の受診でとても役立ちます。
基本的に検査をしてから薬が処方される
犬のてんかんは、一般的に問診と検査によって、てんかんであるかどうかを判断します。てんかん症状であっても、初発の場合は経過観察になることもありますが、再び起きた場合は投薬を開始することが多いです。
てんかんであると判断された場合は、その後、抗てんかん薬を処方されます。この薬は、てんかんを治療することを目的とする薬ではなく、てんかん発作を抑える薬です。薬を飲み続けながら、定期的に受診し様子を確認したり、血液中の抗てんかん薬の濃度が適切で肝臓などに影響が起きていないかを血液検査で確認します。1日に何度も発作を引き起こすようであれば、入院で治療を進めることがほとんどです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬のてんかんは、人間のてんかんと同様に珍しい病気ではありません。特に今回紹介したてんかんになりやすい犬種の飼い主さんは、日頃から様子をしっかり確認して不自然な行動や仕草があれば動物病院で診察を受けましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 男性 tamalliro
5匹のチワワは父母子供3匹の親兄弟です
転換を患ったのは母犬、兄弟が2匹で母犬からの遺伝なのかと思ってます
ただ発症したのは母犬が一番遅く、子供達が先でした
母犬は最初の一回がかなり酷かったのか、それから暫くは同じくところをグルグル回ったり、ふらふら歩いたりとかなり心配な挙動でしたが、薬を飲ませてから暫くしたら安定しました
てんかん時には失禁をしたりしますが、それよりも歯で自分の唇を噛む事があり、それで出血したりする事があったので、てんかんの時には口と股間にハンドタオルを当てる様にしてます