犬が飼い主を慰めているときによくする行動
犬は人の表情や行動、声のトーン、匂いなどから、その人の感情を読み取ることができます。飼い主が落ち込んでいるときには、「大丈夫かな?」と心配するような様子を見せることも多いですよね。ここでは、犬が飼い主を慰めているときによくする行動を紹介するので、愛犬に当てはめて思い返してみてくださいね。
1.そっと隣に座り寄り添う
とても小さな行動ではありますが、最もよく見られる飼い主を慰める行動に、隣にやってきて座り、そっと寄り添ってくれる行動があります。単純に隣にやって来ただけと思いがちですが、しっかり飼い主が落ち込んでいたり悲しんでいたりする様子を察知して、「隣にいるよ」という意味で寄り添ってくれていることが多いです。
これは、犬自身が不安を感じているときに、飼い主の隣にいることで不安を和らげることができた経験からくることもあります。犬も同じように隣に寄り添って不安を和らげてあげようとしているのでしょう。
2.膝や腕の上に顎を乗せてジッと見つめる
落ち込んでいる飼い主の膝の上や腕の上、お腹の上などに顔を乗せ、「どうしたの?」「大丈夫?」と言うように心配そうな視線を送ってくることはありませんか。これも犬なりの慰め方の1つです。
犬は仲間意識が強い動物であるゆえ、共感能力も高いです。飼い主が泣いていたり、落ち込んでいたりして元気がないと、「どうしたの?」「あなたが悲しいと私も悲しい」というように、一緒に心配するような様子を見せてくれます。こうした行動で、「自分は1人じゃない」と少し慰めになったという飼い主さんも少なくないでしょう。
3.顔や口周りを優しく舐める
泣いている飼い主の下にやってきて、「大丈夫?」「もう泣かないで」と言うように、頬や口周りなどをぺろぺろと舐める行動もよく見られます。
相手の顔を舐める行動には様々な意味がありますが、このように飼い主が落ち込んでいるときに顔を舐めるのは、「落ち着いて」「大丈夫だよ」と相手を安心させるときに見せるカーミングシグナルの一種です。
また、親犬が子犬に対して落ち着かせたり、お世話をしたりするときにも見られる行動なので、飼い主の元気がないときには「自分がどうにかしなくちゃ」と感じているのかもしれませんね。
4.自分のおもちゃを持ってきて渡す
飼い主に元気を出してもらおうと、自分のお気に入りのおもちゃや、いつも飼い主と一緒に遊んでいるおもちゃを持ってきて、手渡すという行動をとる犬もいます。
これは、自分が気に入っているおもちゃを渡すことで慰めようとしていたり、以前、一緒に遊んでいたときに飼い主が楽しそうな表情を見せていたことを学習しているため、「これを渡せば元気になるかも」と思ったうえでの行動だったりします。
「今は遊ぶ気分じゃないの!」と突っぱねることはせず、愛犬なりに元気を出してもらおうと思っての行動だと理解してあげてくださいね。
5.スリスリと体をこすり付ける
飼い主を慰めるために、自分の体や顔をスリスリと飼い主にこすりつける仕草を見せる犬も多いです。「どうしたの?」「泣かないでよ~」というように、自分が隣にいることをアピールしているのです。
犬自身が飼い主の体温や匂いを感じることで安心するため、飼い主の元気がないときは、自分の体温や匂いを感じて安心してもらおうと考えているのでしょう。
まとめ
今回は、犬が飼い主を慰めているときによくする行動をいくつか紹介しました。皆さんが落ち込んでいるとき、愛犬は上記のような行動を見せていますか。犬によっては他にも様々な方法で元気づけようとしてくれるので、どんな行動であっても素直に受け入れて、思う存分慰めてもらいましょう。