1.体が濡れて不快だから
シャンプーをした後、犬が急に家中を走り出すことがあります。体が濡れて不快なのです。体をブルブルっと震わせて水分を飛ばそうとしますが、そう簡単に不快感は取り除かれないものです。シャンプーをしてもらっている間、大人しくジッと我慢していた分、バスルームからリビングへ移動した瞬間、走り出してしまいたくなるのです。
手足の裏も濡れていますから、フローリングではいつも以上に滑りやすいです。滑り止めの付いたラグやマットを敷くなどし、転倒やケガの防止対策を行っておくと良いです。毛足の長いラグやマットは爪が引っ掛かりやすく、犬が走っているときに爪が割れたり折れたりしてしまうことがあります。爪を適切にお手入れしておくことも必要です。
2.ニオイを嗅いで興奮してしまった
ニオイを嗅いだ後、犬が急に家中を走り出すことがあります。そのニオイに興奮してしまったのです。家の中には犬が好むニオイもありますし、刺激の強いニオイもあります。苦手なニオイもありますし、臭いニオイなのにわざと嗅いで興奮してしまうこともあります。
例えば、犬は有機物のニオイが好きです。汗・皮脂・排泄物・唾液・血液・肉などです。こういった有機物のニオイを嗅ぐことで興奮し、急に家中を走り出してしまうことがあります。
また、香辛料・芳香剤・香水・化粧品・アルコールなどのニオイは犬を刺激してしまいます。目や鼻や喉の粘膜を傷つけてしまう恐れがありますので、犬がニオイを嗅ぐことができる場所には置かないようにすると良いです。
3.嬉しくて
嬉しい出来事が起こるとわかったとき、犬が急に家中を走り出すことがあります。嬉しくて興奮していたり、嬉しい気持ちを全身で表現していたりするのです。例えば、「ごはん」や「おやつ」や「お散歩」などの大好きな音を耳にしたとき。飼い主さんや家族の帰宅を知らせる車のエンジンの音を耳にしたとき。おもちゃで遊んでもらうときなどです。
嬉しい気持ちを全身で表現してくれる愛犬の姿には、飼い主さんや家族も嬉しくて一緒に興奮してしまうことがありますね。しかし、さらに愛犬の興奮や暴走を煽ってしまいかねません。ケガや事故の原因にならないよう、落ち着かせるような冷静な対応をすると良いです。
4.不満に感じている
お散歩を終えて帰宅した後、犬が急に家中を走り出すことがあります。体力やストレスを十分に発散することができず、満足していないのです。余った体力を使い切るように、走り出してしまうのです。「まだ帰りたくなかったのに~!」と不満を露わにしている様子です。
お散歩の時間を増やす、お散歩の回数を増やす、歩くスピードを速める、自宅でボールを使うなどの遊びをプラスするなど、対応すると良いです。
5.満足している
お散歩を終えて帰宅した後、ごはんやおやつを食べた後、犬が急に家中を走り出すことがあります。「楽しかった」「嬉しかった」という気持ちと「満足している」という気持ちを表現している様子です。ひとしきり走った後は、寝床やお気に入りの場所へ行き、手足を舐めたり顔を洗ったりするなどの仕草が見られ、さらに満足した様子です。
まとめ
犬が急に家中を走り出す心理には次のようなものがあります。
- 体が濡れて不快だから
- ニオイを嗅いで興奮してしまった
- 嬉しくて
- 不満に感じている
- 満足している
犬が住み慣れた自宅であっても、階段から転げ落ちてしまったり、フローリングで滑ってしまったり、テーブルや家具の角で頭を打ってしまったりなど、ケガや事故の恐れがあります。興奮しているときは落ち着かせること、そしてケガや事故防止の対策を行うこともお忘れなく。