原因①寝床との区別がついていない
子犬や家庭に迎え入れたばかりの犬に多いのが、トイレシートというものをしっかりと認識できていないということです。トイレのしつけがまだ完了しておらず、犬用のクッションやマットなどとトイレシートの区別ができていないのです。
また、犬は清潔を好むと言われていますが、子犬の時期は衛生観念についても育っていないことから汚れているトイレシートでもかまわず寝てしまうことがあります。
こうしたことが原因の場合は、成長とともに自然とトイレシートの上で寝ることがなくなっていくことが多いとされています。しかし、できるだけトイレシートで寝ることが習慣化してしまわないように、子犬の時期から生活環境を整えておくことをおすすめします。
トイレと寝る場所をなるべく離れた場所に設置したり、ベッドをより寝心地の良いものなどにすると効果的です。その上で、トイレトレーニングをしっかりと行うようにして、トイレシートは排泄をするための場所であるということを覚えさせましょう。
原因②トイレシートで寝るのが快適
トイレトレーニングが完了して、トイレシートを排泄場所だと理解しているはずなのに、そこで寝ることをやめてくれないと悩んでいる飼い主さんもいるでしょう。
犬がそのような行動に出るということは、犬にとって何かしらのメリットがあると考えてみましょう。まず考えられるのが、単純にトイレシートで寝ることが快適だからということ。積極的にトイレシートを好んでいるわけではなくても、ベッドやクッションの寝心地や設置場所に不満がある場合にもトイレシートの上で寝ることを選ぶ場合があります。
特に夏場や湿気の多い季節など、ひんやりサラサラとした感触を心地よいと感じる時期になるとトイレシートで寝る犬が増えるようです。そのため、季節に合わせて快適に眠ることができる素材のベッドやクッションなどを選んであげると、トイレシートを選んで寝ることがなくなるかもしれません。
また、家事をしていたりくつろいだりしている飼い主さんの姿が、寝ながらよく見えるのがトイレシートの設置場所だったということも。そのような場合は、トイレと寝床の場所を変えるなどの工夫をすることで解決するでしょう。
原因③飼い主さんにかまってもらいたい
トイレシートで寝ていると汚れが気になりますし、くせになっては困るため、叱ってやめさせようとする飼い主さんは多いと思います。声をかけるだけでなく、そばに行って他の場所に誘導したり、抱っこして移動させたりすることもあるでしょう。
そうした飼い主さんの反応を見て、「トイレシートで寝るとかまってもらえる」と学習してしまうことがあります。飼い主さんは遊んでいるつもりはなくても、自分のそばに来てくれたり、抱き上げてくれたりすることに喜びを感じてしまうのです。
そのためトイレシートで寝ているときは、あまり大きな反応をしないことが大切です。声をかけたり目を合わせたりせず、無言でほかの場所に移動させたり、トイレシートを一時的に撤去してしまいましょう。そして、犬用ベッドやハウスなどで休んでいたら、その行動が定着するように、ほめたりなでたりしてあげてください。
まとめ
トイレで犬が寝るとシートがぐちゃぐちゃになってしまったり、体が汚れたりするのでできるだけやめさせたい問題だと思います。しかし、子犬の場合はトイレシートと寝るためのマットの区別がついていないこともありますし、単純に寝心地の良さからトイレシートの上で寝ることもあります。
こうした場合は、トイレトレーニングをしっかりと行い、寝る場所との距離や位置を変えることなどで改善に向かうことが考えられます。
また、飼い主さんにかまってもらうためにトイレシートで寝るくせがつかないように対応にも注意が必要です。大きな反応をせずに無言で淡々と移動させたり、トイレを片付けるなどするのがポイント。トイレシートで寝ていても、特にいいことはないときちんと学習させてあげましょう。