理由①安心しきっている
犬が寝ているときにお腹を出して仰向けになっていたり、クッションなどに寄り掛かるようにして居眠りのような姿勢で寝ていたりすると、ついクスッと笑ってしまいますよね。
犬が仰向けになって寝ている姿を、“へそ天”などということもありますが、そのような姿を見せているときは犬がとてもリラックスしていると考えられます。さらには、へそ天になっているだけでなく、4本の手足があちこちに伸ばされた状態になることも。
お腹は犬にとって急所であり、本当に安心している状況や信頼できる相手に対してでないと、さらけ出すことはできません。そのため、緊張状態にあるときにはお腹を隠すように小さく丸まったり、すぐに立ち上がれるような伏せの姿勢で寝ることがほとんどです。
犬がお腹を出して、「だらけてるなぁ」と微笑ましくなるような姿で寝ているときには、安心している証拠だと思ってあげてくださいね。
理由②体を冷やしたい、あたためたい
犬が前足も後ろ足も伸ばして、“スーパーマンポーズ”で寝ているときがあります。体をグッと伸ばしている寝相を見ると、「リラックスできているんだろうか?」と疑問に感じることでしょう。
こうした寝相の明確な原因ははっきりとしていませんが、おそらく体を冷やすためではないかというのが有力な説とされています。犬の体は被毛に覆われていますが、お腹や内股部分は比較的被毛が薄く皮膚が見えていることもあります。そのため、フローリングなどの床や土の地面にお腹をベッタリとつけて、体温を下げようとするのです。
ただし、この姿勢は犬種によっては体の構造的にむずかしく、関節のやわらかい子犬の時期やいくつかの小型犬種によく見られるとされています。
また、それとは反対の理由で、お腹を守るようにくるっと丸まって寝ることがあります。丸まって寝る姿勢には、前述の通り「急所を守るため」という理由もあります。
そして、被毛の密度が少なく、体温が逃げやすいお腹を守ることで体温を逃がさないようにしているとも考えられています。特にお腹部分は生命維持に必要な内臓器が集中しているので、しっかりとあたためて守っているのです。
理由③やりたいことがあるけど眠い
座ったままこっくりこっくりと眠りに落ちそうな様子を見せたり、4つ足で立った状態のまま寝て倒れてしまったりすることもあります。「どうしてちゃんと横になって寝ないの!?」と思ってしまいますが、何かをしながら寝てしまうということはめずらしいことではないようです。
子犬など自分の体力を把握できていない犬が、限界まで遊んでしまって突然眠りに落ちてしまったり、遊ぶことが大好きで休息よりもそちらを優先してしまいがちな犬によく見られる行動です。
座ったままや立ったまま寝てしまうと、倒れたときに怪我をしてしまうことなどもあるので要注意!子犬や遊び好きの犬の場合は、飼い主さんがしっかりと休息の時間を作るなどして体力の使い方をコントロールしてあげましょう。
まとめ
犬が寝ている姿は、とてもかわいいものですが、時々「なぜそんな寝方を!?」と言いたくなるような寝相をしていることも…。しかし、さまざまな寝相には犬なりの意味がある場合も多いので、ここで解説したことを参考に、ぜひ犬の寝相に隠された心理や理由を考えてみてくださいね。
また、多少おかしな寝方をしていたとしても、それが犬にとっては最も寝やすい格好である可能性が高いので起こしたりせず、あたたかく見守ってあげてください。