犬がシャワーを嫌がる3つの心理
1.水が怖い
シャワーを嫌がる犬の心理のひとつが「水が怖い」という理由。多くの犬種はもともと猟犬として活躍していましたが、川や湖などで狩りを行っていた犬種は水が得意な傾向が強く、地上で狩りを行っていた犬種は水が苦手な個体が多いと言われてます。
水が苦手な傾向が強いと言われる犬種はビーグルやダックスフント、またジャックラッセルテリアなど。野山で穴を掘り小動物の狩りを行っていた犬種に多いようです。
2.シャワーの音が怖い
犬はとても聴覚の優れた生き物。私たちの耳には届かないような小さな音でも犬には届いています。そして大きな音は私たちが聞いているよりもずっと大きく聞こえているのです。
シャワーから出る水の音も犬にはもの凄く大きく聞こえているよう。勢いよく出てくるシャワーの水音に強い恐怖心を抱く犬もいるようです。
3.トラウマがある
初めてのシャワー経験で嫌な思いをするとトラウマになってしまう犬もいます。まだ水に慣れていないのに、いきなりシャワーをかけてしまえばもちろん水自体を嫌いになる原因になるでしょうし、暴れる犬を押さえつけて無理にシャワーを続ければ飼い主さんに対して恐怖心も抱いてしまいます。
その他、目にシャワーが入って痛かった、耳に水が入って不快だった、シャワーが熱かったなど初めてのシャワーでトラウマとなってしまう原因は沢山あります。
シャワーに慣れさせる方法は?
子犬の初めてのシャワーはもちろんですが、成犬でシャワーが苦手な犬も焦ることなくゆっくりと慣れてもらえるよう段階を踏みましょう。
お風呂場で遊ばせる
まずは「場所」に慣れてもらうこと。犬にとって自宅の中でリビングや自身のハウスなど慣れ親しんだ落ち着ける場所はあると思いますが、お風呂場に行くことはほとんどないですよね。何度かお風呂場へ連れていきオモチャで遊ぶ、またオヤツを与えるなどしてお風呂場が安全な場所だと認識してもらいましょう。
シャワーの音に慣れさせる
お風呂場で遊ばせている最中にシャワーの音にも慣れてもらいましょう。実際に犬の体を洗う時に使用するシャワーの水圧はごく弱め。そしてシャワーヘッドは犬の体に付けて少しずつ濡らしていきますが、床や壁に当たった水の音に驚くこともあると思います。
あらかじめ慣れてもらうと恐怖心も軽減できるはず。シャワーから出る水の音を聞いてもらいながらオヤツを与えると安心感が増すはずです。
水に慣れさせる
いきなりシャワーで水をかけてしまうと驚いたり恐怖心を抱いてしまう犬も少なくありません。まずは「体が濡れる」という感覚に慣れてもらうため水分を含ませたタオルで体を拭き水に慣れてもらいましょう。
どうしてもシャワー出来ない時の対処法
犬のシャンプーの頻度は個体ごとの健康状態にもよりますが、月に1~2回程度と言われています。犬の清潔を保つことは健康状態を守るためにも大切なこと。皮膚トラブルを防ぐためにもシャワーが嫌いだからと言って全く洗わないわけにはいきません。どうしても自宅のシャワーを使用してのシャンプーが難しい場合は他の方法で愛犬を綺麗にしてあげましょう。
水のいらないシャンプーを使用する
シャワーや水を使わず犬の体を洗えるシャンプーが販売されています。泡タイプのものやパウダータイプのもの、また使い捨てのタオルタイプなど手軽に使用できるものが多いよう。
もちろん水を使用したシャンプーと比較すると洗浄力は低くなります。あくまでシャワーに慣れるまでのつなぎと考えてください。
洗面器やバケツを使用する
シャワーの音が怖いだけで水自体には苦手意識がない犬であれば、洗面器やバケツなどを使用して体を濡らしてあげると良いでしょう。
洗面器やバケツにお湯をためスポンジや柔らかいタオルにたっぷりお湯を含ませます。お湯を含ませたスポンジ等で犬の体を濡らしていきましょう。もしくは洗面器でそのまま優しくお湯をかけても大丈夫です。
シャンプー剤を使用して犬の体を洗う場合はシャワーで洗い流すよりも大変かと思いますが、シャンプー剤が残らないようにしっかりと洗い流してください。
まとめ
実際にご自宅のシャワーを使用して愛犬の体を洗う時は、シャワーの水圧を弱めにしてシャワーヘッドは愛犬の体に直接つけます。この状態であればあまり水の音がしないので「音」に恐怖心を抱くタイプの犬には効果的です。
顔から離れた場所から順にゆっくりと体全体を濡らしていきます。まずは足、次にお尻と徐々に濡らしていきましょう。そして飼い主さんが「大丈夫だよ」「偉いね」など優しく声をかけてあげることで頑張れる犬も多いので声がけもしっかりしてあげましょう。
「慣れてしまえば大丈夫!」と言いたいところですが、実際には慣れるまでに相当時間がかかる犬がいるのも事実です。水を使用しないシャンプーを試しつつ、どうしてもしっかり洗いたい時はサロンの力もお借りしましょう。