犬は冬に熱中症になる?症状は?
夏になると「犬の熱中症に気を付けましょう」と広く警鐘が鳴らされますが、冬に大々的に注意喚起されることはありません。しかし、冬にも犬が熱中症を起こしてしまうリスクがあるので、飼い主は注意しなければいけません。
では、犬が冬に熱中症になってしまう場合、どのような症状を見せるのでしょうか。犬の熱中症で冬によく見られる症状は、以下の通りです。
- 軽いパンティングをする
- 食欲が減退する
- ぼーっと一点を見つめる
このような様子が見られたら、冬によく見られる軽い熱中症を引き起こしている恐れがあります。夏の熱中症と比べると軽い症状が多いため、飼い主が見過ごしやすいです。
しかし放置していると症状が悪化してしまう恐れがあります。特に体力のない子犬やシニア犬、基礎疾患を持っている犬などは気を付けましょう。
犬が冬に熱中症になる飼い主のNG行為とは?
犬が冬に熱中症になる主な原因は、室内の温度です。暖房によって温められた室内の様々なシチュエーションで熱中症を引き起こします。ここでは、犬が冬に熱中症になってしまう飼い主のNG行為をいくつか紹介します。
暖房の風が当たる場所に寝床を設置
皆さんは愛犬の寝床となるベッドやケージをどこに設置していますか。「なるべく温かい状態で眠れるように」と、暖房の温かい風が直接当たる場所に設置していませんか。
暖房の風が直接当たる場所に寝床やケージを設置してしまうと、眠っている間に温かい風が体に直接当たり、体温が急激に上昇してしまいます。すると、軽い熱中症を引き起こす原因となるので、暖房の風が当たらない場所に設置するようにしてください。
長時間コタツの中に犬を入れっぱなし
冬になるとコタツを出すご家庭は多いですよね。犬もコタツの中が暖かくて気持ちいいことを知っているので、コタツの中にもぐりこんでくるというご家庭も多いでしょう。
しかし犬が全身コタツの中に入ってしまう場合、時々コタツの電源を切ったり、コタツの中を換気したり、犬を定期的にコタツから出さなければいけません。長時間コタツの中に入りっぱなしの状態を続けていると、熱中症や脱水症状、さらにコタツのヒーターで低温火傷を負ってしまう恐れもあります。犬がコタツに入ってしまう場合は、必ず定期的にコタツから出すか、スイッチを切るなどしてあげてください。
暖房器具の設定温度を高くし過ぎている
ご家庭にある暖房器具には、エアコンやストーブ、電気ヒーターなど、様々なタイプの物がありますよね。犬がいるご家庭の場合、暖房器具の設定温度は、20度前後が適しています。これ以上、設定温度を上げてしまうと、室内が犬にとって暑くなりすぎてしまい、熱中症や脱水症状を引き起こす原因となります。
また、冬場は暖房器具で空気が乾燥したり、室内が暖かくなったりするため、普段よりも多めに水を用意してあげましょう。
ストーブの前に長時間居座らせる
直置きするタイプの暖房器具(ストーブや電気ヒーターなど)の目の前は、温かい風が出ているので、冬になると犬が陣取っている光景を見かけるご家庭も多いでしょう。しかし、長時間ストーブや電気ヒーターの前に座ることはやめさせてください。
犬は暑さに疎い動物なので、熱中症寸前になっていても気づかず、「もっと温まりたい」と居座ります。飼い主がある程度のところで犬を暖房器具から引き離さなければ、熱中症や低温火傷を負ってしまう恐れがあるのです。
また、犬はストーブやヒーターにためらいもなく触れてしまうことが多いです。その結果、火傷を負ったり、倒して火災を招いたりと非常に危険です。ストーブやヒーター周りには、ストーブガードを設置することを推奨します。
電気カーペットを常時つけっぱなし
電気カーペットを使用して、床から暖をとるというご家庭も多いです。しかし、この電気カーペットもつけっぱなしにしていると、犬が自覚症状のないまま熱中症に陥る危険性が高まります。電気カーペットだけでなく、床暖を搭載しているご家庭であれば、床暖から逃げる場所を確保しておくことも大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が冬に熱中症になるケースは、夏に比べると少ないものの、毎年のように報告されています。愛犬を危険から守るためにも、室内の暖房器具の使い方には十分注意しましょう。