犬のワクチンの種類
犬が接種するワクチンは、大きく分けて2種類あります。子犬の場合、3回目の混合ワクチン接種が終わってからのお散歩デビューが目安とされています。
- 狂犬病ワクチン:法律により、年1回の接種が義務付けられている。
- 混合ワクチン:致死率の高い伝染病の感染予防が目的。接種は任意。
ペットホテルやドッグラン、トリミングサロンを利用する際は、1年以内のワクチン接種証明書の提出を求められることがあります。そのため、任意とされる混合ワクチンについても、毎年接種する方が多いようです。
ワクチン接種NGのタイミング
1. 体力が落ちているとき
「食欲がない」「元気がない」ときは、免疫力が低下しているため、ワクチン接種により体調が悪化する場合があります。ワクチンは、犬の健康状態が安定しているときに打つようにしましょう。
2. 他の疾患が疑われるとき
何らかの疾患の疑いがあり、服用中の薬がある場合には、獣医師の判断を仰いでください。状況次第では、当年度のワクチン接種が見送りになる場合があります。
3. 他のワクチン接種後から1か月以内
ワクチンによる副作用が起きた際は、適切な処置を行うために原因を明確にしなくてはいけません。種類の違うワクチンを同時に接種すると、副作用が起きた原因が判別できないため、接種時期の間隔を空けるようにしましょう。
4. 妊娠中・授乳中
妊娠中・授乳中は、母犬の健康管理が大事な時期です。ワクチン接種により早産・流産を引き起こすリスクがあり、胎児への影響が心配です。他の犬との接触を避け、妊娠中・授乳中のワクチン接種は控えてください。
ワクチン接種後の注意点
激しい運動は避ける
ワクチン接種後は、激しい運動は避けるようにします。体調の変化があってもすぐ対処ができるよう、獣医師からも当日は安静に過ごすことを指示されます。
1週間以内のシャンプーは控える
シャンプーは、少なからず身体に負担がかかります。体力を消耗してしまうため、ワクチン接種から約1週間は、シャンプーやトリミングは控えるようにしましょう。
体調悪化がないか注意する
副作用でアレルギー反応が起こることがあるため、ワクチン接種後は犬の様子をしばらく観察してあげてください。以下のような症状が見られたら、再度獣医師の診察を受けましょう。
《注意すべき症状》
- 顔の腫れ
- 嘔吐
- ふらつき
- 呼吸困難
- 痙攣 など
ワクチンの抗体検査
ワクチン接種による副作用のリスク、過剰接種が心配な方は「ワクチンの抗体検査」を行うという方法があります。抗体の持続力には個体差があるため、血液検査によって抗体有無を調べます。
コアワクチン接種の必要性を判断する材料として考えてみてください。
《コアワクチンとは?》
- 犬ジステンパーウイルス
- 犬アデノウイルス(2型)
- 犬パルボウイルス
※上記感染症に対するワクチンのこと。
まとめ
ワクチンの接種ルールは国によって異なります。国内では、狂犬病・混合ワクチンともに1年に1回の接種が推奨されていますが、欧米では3年に1回の接種が主流の国もあるようです。
筆者宅の犬たちは毎年1年に1回接種としていますが、持病がある犬は、先生の許可を頂き、今年は狂犬病のワクチン接種が見送りになりました。心配ごとがある場合には、信頼できる獣医師に相談し、不安を取り除いてからワクチン接種を行うようにしましょう。