犬が同じ場所でくるくる回る…いったいなぜ?
愛犬が同じ場所で何度もくるくる回っている様子を見ていると、最初は「何しているの?」とおかしく思うかもしれませんが、長引くたびに「大丈夫かな?」と心配になってしまいますよね。ここでは、犬が同じ場所でくるくる回るときに考えられる心理状態をご説明します。
1.嬉しいあまり興奮している
犬が同じ場所でくるくると回るシチュエーションは様々ですが、飼い主が「おやつ食べる?」「散歩に行く?」など、犬にとって嬉しい言葉を発したり、行動を起こしたりしたときに見られる場合は、嬉しさからくる興奮状態が考えられます。
「散歩?嬉しい!早く行こう!」というように、嬉しいという気持ちを全身で表現しているのです。この場合は、2~3回、同じ場所をくるくるっと素早く回り、足取りが軽いことが多いですよ。
2.寝やすいように寝床を整えようとしている
寝床の上や、いつも愛犬が休んでいる場所でくるくると回っている場合は、自分が寝やすいよう寝床を整えようとしています。これは犬の習慣的なものなので、問題はありません。また、一説によると、「これから寝よう」と思っている寝床の周りに、敵がいないかどうか確認する野生時代の名残が影響しているとも言われています。
どちらにせよ、寝床を寝やすい環境に整え、周囲を警戒するという意味では似た心理状態であることがわかります。
3.排泄しようとしている
犬はうんちをする際、くるくるとその場で1~2周回り、しゃがみこんでうんちをすることがあります。もしも回る前に地面の匂いを嗅いでいる場合は、トイレのサインだと思って良いでしょう。
すでにトイレトレーニングが完了している犬は、トイレでこの行動を見せることが多いですが、完了していない子犬の場合は、トイレ以外のところでくるくる回りだし、排泄しようとすることがあります。トイレトレーニング中であれば、くるくる回りだしたところで一度抱き上げ、トイレに連れて行きましょう。そうすることで、正しくトイレで排泄することができ、トイレトレーニング成功の第一歩となります。
4.退屈しのぎに遊びのつもりで回っている
何もすることがなく、「退屈だなぁ」と感じているとき、犬は自分のしっぽをオモチャにして、しっぽを追いかけて遊ぶことがあります。しっぽを捕まえることはなかなか難しいので、時間潰しになるのでしょう。
しかし、この状態を放置していると、やがてこの遊びにも飽き、余計にストレスが溜まってしまいます。ストレスをため過ぎないためにも、退屈しのぎでくるくると回っている姿を見かけたら、散歩に誘ったり、遊びに誘ったりしてくださいね。
5.ストレスを感じている
強いストレスを感じているとき、犬は常同行動と呼ばれる行動を起こします。前足を舐め続けるといった行動を見せる犬が多いですが、中には同じ場所で何度もくるくると回り続ける犬もいます。こうした常同行動をすることで、犬なりに、そのとき感じていた不安やストレスを別のもの(手を舐めたり、くるくる回ったり)に置き換え、気をそらせようとしているのでしょう。
常同行動によりストレスを発散、緩和させようとしている場合は、1~3周くるくる回るだけでなく、何度もくるくるくるくると回り続けます。一度落ち着かせるためにも、声を掛けたり、撫でてあげたりしましょう。
同じ場所でくるくる回る行動…病気の可能性も
同じ場所でくるくる何度も回る行動を見せる場合、1~3周程度であれば、上記で紹介した遊びや心理状態が関係していることが多いです。しかし、しつこく何度もくるくる回り続けている場合は、最後に紹介したストレスによる常同行動であったり、お尻に違和感を抱いてお尻を確認しようとしていたりする行動である可能性が考えられます。
お尻付近に炎症を引き起こしているなど、体調不良が疑われるので、何度もくるくる回る場合には、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が同じ場所でくるくる回る場合、シチュエーションや前後の愛犬の様子から心理状態を読み解くことができます。しかし、しつこく何度もくるくる回り続ける場合には、病気やストレスが原因の可能性もあります。かかりつけの動物病院に相談しましょう。