犬の過ごす室内にも必要な暖房
本格的な冬のシーズンに入ると、家の中にいても寒さを感じることは珍しくありません。そんな寒さをしのぐための寒さ対策として、さまざまな暖房器具を活用して、部屋の中を暖めるというご家庭も多いでしょう。
日本では、エアコンを始め、電気ストーブやガスストーブ、床暖、ホットカーペット、こたつなどが寒さをしのぐための暖房器具として使われることが多いです。犬が過ごすご家庭も例外ではなく、いろんな暖房器具を活用して部屋を暖めていることでしょう。
しかし、犬がいるご家庭の場合、犬が危険な行動を起こさないよう、また危険な症状を引き起こさないよう配慮が必要です。暖房を使う室内の環境や、使う暖房器具の種類などを考える必要があります。
要注意!犬が死ぬ可能性もある暖房の使い方とは?
犬がいるご家庭の場合、暖房器具1つとっても、状況的に危険を招く恐れがあります。中には、火災や火傷、一酸化炭素中毒など、犬の生死にかかわる危険な使い方も…。ここでは、犬が死ぬ可能性もある危険な暖房の使い方を紹介するので、ご家庭の暖房の使い方を比較してみましょう。
1.換気をせずに暖房を使い続ける
ガスストーブや石油ストーブを使用している場合、名前の通りガスや石油を燃料にして部屋を暖めているため、必ず定期的に換気をする必要があります。しかし、冬場は寒いので、意外にも「換気を忘れてしまった…」という日も多いご家庭が少なくありません。
犬のいないご家庭であれば、人が体調不良などの変化に気づいたときにサッと窓を開けることで解決しますが、犬のいるご家庭の場合、犬の方が先に一酸化炭素中毒を発症し、気づかずにそのまま症状が悪化してしまうケースもあります。
また、タイマーをセットして留守中もガスストーブを使っているご家庭は要注意です。短時間であっても、空気中に一酸化炭素が蔓延し、犬が息苦しくなってしまう恐れがあります。
ガスストーブを使用する際は、必ず定期的に換気するよう心がけ、飼い主の留守中は使用しないようにしましょう。
2.ストーブガードなどを設けずに使う
ガスストーブや電気ヒーターなど、床に直置きするタイプの暖房器具を使用している場合、犬のいるご家庭や小さなお子様のいるご家庭では、ストーブガードと呼ばれる柵を周りに設置することが推奨されます。
犬は飼い主の見ていないところで暖かいストーブに近寄り、さまざまな危険行為を犯します。例えば、お気に入りのブランケットをストーブ前に持って行ったり、あるいは直接ストーブに触れてしまったりといった行動です。
このような犬の行動は、火災を招いたり、火傷を負ったりと非常に危険です。火災を招いてしまうと、場合によっては死に至る恐れもあるため、直置きタイプの暖房器具には、必ず囲いを設けましょう。
3.犬の寝床に暖房の温かい風が直接当たる
留守番中、犬をケージに入れて、エアコンの暖房機能を稼働させたまま留守番させるご家庭は多いです。この寒さ対策自体には、まったく問題はありません。
しかし、犬が休んでいる寝床やケージに、エアコンの暖房風が直接当たっていると危険です。寒い冬とはいえ、暖かい風が直接長時間当たり続けると、軽い熱中症に陥り、最悪の場合、命に危険が迫ることもあります。設定温度も20~25度が適しているといわれています。自分で調節できるようにブランケットなどを与えているならば低めの設定で問題ないでしょう。
エアコンの暖房機能を活用する場合は、犬のケージや寝床など、普段愛犬が過ごしている場所に直接当たらないよう対処してください。
暖房を使う際は愛犬の安全を考えた環境整備を
上記で紹介したように、犬を飼っているご家庭で暖房器具を使う際は、愛犬の安全を考えた環境整備を行う必要があります。主に、以下のようなポイントに気を付けましょう。
- エアコンは自動運転に設定する
- エアコンの温風が当たる場所にケージを設置しない
- 直置きタイプの暖房器具にはストーブガードを設置する
- ストーブやヒーターは留守番中につけっぱなしにしない
- ガスストーブを使用する際は定期的に換気する
以上のポイントを守り、飼い主が在宅している時も、留守番中の時も快適に過ごせるよう工夫してあげましょう。留守番中、暖房器具を使用しない場合は、必ず毛布やブランケットなどを一緒に置いておいてあげてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。暖房器具は寒さをしのげる便利な家電である一方、使い方を間違えると危険な状況を招く恐れもあります。愛犬の健康と安全のために、暖房器具を使う際は環境を整えてから使用しましょう。