犬のしっぽの役割まとめ
犬のしっぽには「体を温める」役割がある!?
犬は寒さを感じると体をクルっと丸めるように寝る体勢になることがあります。この時、太ももの間にマズルを入れたり、顔をしっぽで覆うなどします。鼻から吸い込む冷気によって体が冷えてしまわないよう、しっぽで顔を覆うのです。
犬のしっぽには、まるで人間がマフラーやマスクで冷気から顔を守るような役割があるのです。天然の毛皮ですし、体温も感じられますし、モフモフでホカホカで温かそうですよね。
犬のしっぽには「感情を表現する」役割がある!?
犬は感情表現が豊かな動物ですよね。嬉しい時、興奮している時、緊張している時、警戒している時、不安な時、悲しい時。全ての感情が耳の動き、表情、鳴き声、そしてしっぽの動きにも表れます。嬉しい時や興奮している時のしっぽは、ピンッと上向きでブンブンと振り回すように早く動きます。
緊張している時や警戒している時のしっぽは、やや下向きで左右にゆっくりと動きます。不安な時や悲しい時のしっぽは、完全に垂れ下がり、太ももの間に挟んでいることもありますし、全く動きがなくなってしまいます。しっぽの動きだけでもこんなにたくさんの感情を表現することができるんです。
犬のしっぽには「体のバランスを整える」役割がある!?
犬はしっぽを使って体のバランスを整え、体全体の動きをコントロールしています。身近にある状況で例えると、階段の上り下りをする時、上り坂や下り坂を歩く時、全速力で走りながら急旋回する時などです。しっぽを上下左右に動かしながら上手くバランスを取り、躓いてしまわないよう、転んでしまわないよう、コントロールすることができます。
また、泳ぐ時にもしっぽを使って体のバランスを整えます。手足を使って前進しつつ、顎やマズルを使って進む方向を定め、しっぽを使って方向転換したりします。犬のしっぽは進行方向を自由自在に操ることができる、まるで船舶の舵(かじ)のような役割を持っているのです。
犬のしっぽには「虫を追い払う」役割がある!?
犬の体に虫が飛んで来たり付着した時、しっぽをパチンッと体に当てることで虫を追い払う役割があります。犬だけではなくライオンや牛や馬などもしっぽを使って虫を追い払う習性があるとされています。野生動物にまとわりつくハエなどの虫をしっぽで叩いている様子をテレビ番組で見たことがあるのではないでしょうか。
犬のしっぽには「会話」の役割がある!?
犬同士が会話をする時、相手のしっぽの動きによって相手の気持ちを読み取ることができるとされています。例えば、犬がしっぽを左右に大きくゆっくりと振っている時は警戒し、攻撃の必要があるかどうかを見極め、緊張している様子です。犬がしっぽを下げて太ももの間に挟んでいる時は、不安や怯えている様子です。
また、ポジティブな気持ちはしっぽを右に振って伝え、ネガティブな気持ちはしっぽを左に振って伝えるとも言われています。そして、実は生後間もない子犬はしっぽを使って会話やコミュニケーションをしません。常に母犬の側にいて守られているからです。動き回るようになるとしっぽを使って感情を表現するようになります。
まとめ
犬のしっぽの役割には、
- 体を温める
- 感情を表現する
- 体のバランスを整える
- 虫を追い払う
- 会話(コミュニケーション)
主にこの5つのような役割があります。ぜひ、愛犬や身近にいるワンちゃんたちのしっぽの動きをよーく観察してみてください。まだ知らないしっぽの意外や役割や新しい発見があるかもしれません。
柴犬のような巻いた尻尾、ビーグルのような根本から高く上がっているしっぽ、ポメラニアンのような長毛でもふもふなしっぽなど、しっぽの種類のよっても面白い役割や発見があるのではないでしょうか。犬のしっぽの役割をひとつ知るともさらにっとよく知りたくなりますよね。