1.嬉しくて興奮している
犬は嬉しくて興奮している時に唸りながらしっぽを振ることがあります。例えば、飼い主さんが帰宅した時です。唸りながらしっぽを振ってお出迎えしてくれることがありますが、嬉しくて大興奮し、唸り声のような低い声が出てしまうのです。逆に悲鳴のような甲高い声が出てしまうこともあります。
そして、しっぽの動きにも注目してみてください。しっぽをピンッと上に向け、左右に小刻みに振っているのが分かります。クルクルと円を描くように振ることもあります。さらに、耳の動きや表情も見てみましょう。耳を横に倒し、目を細め、ふにゃりとした笑顔のように見えることがあります。
2.やる気がみなぎっている
犬はやる気がみなぎっている時に唸りながらしっぽを振ることがあります。例えば、おもちゃで遊んでいる時です。飼い主さんが投げようとしているボールを見つめながら走り出す方向を定めるようにしっぽを左右に振り、はやる気持ちを抑えきれずに唸り声のような低い声が出てしまうのです。
この時のしっぽはやや下向きでゆっくりとした動きです。耳の動きや表情も見てみましょう。耳を横や後ろに倒してみたり、ピンッと上に向けてみたり、表情はキリッと睨みつけるような真剣なまなざしに見えることがあります。
3.待ち遠しい
犬は待ち遠しい時に唸りながらしっぽを振ることがあります。例えば、ごはんやおやつを目の前にして「待て」の指示に従っている時です。飼い主さんから「待て」と言われればしっかりと待つことができるのですが、早く「よし!」と言ってほしくてつい唸り声のような低い声が出てしまうのです。
この時のしっぽはやや下向きでゆっくりとした動きです。そして、飼い主さんが帰宅する時にも同じようなことがあります。車のエンジンの音は消えたけれど、なかなか玄関の扉が開かない時です。扉の前でしっぽをやや下向きにゆっくりと振り、小さな唸り声のような声を出すことがあります。早く会いたくて仕方がない様子です。
4.警戒している
犬は警戒している時に唸りながらしっぽを振ることがあります。例えば、見知らぬ人や犬が近づいてきた時です。始めはただ小さく唸るだけですが、だんだんと相手が近づくにつれてマズルにシワを寄せ、牙を剥き出しにすることもあります。
しっぽは下向きにゆっくりと左右に振っていますが、不安や緊張の気持ちの表れです。怖がりな犬や警戒心の強い犬によく見られます。急に吠えたり飛びかかることがあるかもしれません。お散歩の途中など見知らぬ人や犬とすれ違う時はリードをすぐに短く持ち変えると良いです。
5.不安や恐怖で威嚇している
犬は不安や恐怖で威嚇している時に唸りながらしっぽを振ることがあります。例えば、動物病院での様子です。診察台の上で獣医さんの診察を受ける時、不安や恐怖によって低い唸り声が出てしまいます。
「平気だよ?」と強がってしっぽを振って見せることもありますが、注射などの痛い経験もしているため、唸り威嚇してしまうのです。しかし、獣医さんを信頼している様子でもあると思います。全く信頼がない様子であれば、ただ体に手を触れただけで悲鳴のような甲高い声を上げて抵抗したり、吠えて威嚇したり、噛みつくこともあるからです。
まとめ
犬が唸りながらしっぽを振る心理には「喜び」「興奮」「警戒」「不安」「恐怖」などが入り混じり複雑なようです。
- 嬉しくて興奮している
- やる気がみなぎっている
- 待ち遠しい
- 警戒している
- 不安や恐怖で威嚇している
唸り声やしっぽの振り方の違いが分かれば犬も気持ちも分かり、対応もしやすいです。