懐かしいあの頃の姿!ヒコーキ耳の原理
わんこの感情を表現する身体の部位といえば「しっぽ」が有名ですが、耳も同じようにいろいろな心理を投影しています。では「ヒコーキ耳」にはどんな心理が投影されているのでしょうか。
わんこがヒコーキ耳になるときの心理を考えるヒントは、ヒコーキ耳の形にあります。ただしポイントとなるのは耳の形ではなく、ヒコーキ耳をしているときの頭の形です。
ヒコーキ耳をしているときの愛犬の頭をよく見てみましょう。立ち耳がペタッと横に倒れた分、いつもよりも頭の面積が大きく、丸く見えませんか?そしてこの形、何だか懐かしくないでしょうか?
愛犬の赤ちゃんの頃を思い出してみてください。今はピンと立っている耳も、赤ちゃんの頃にはペタッと倒れていたり、折れ曲がったりしていませんでしたか?そして頭の面積も大きく、形も丸かったはずです。
そう、わんこのヒコーキ耳は赤ちゃん犬や子犬の姿をまねしたものなのです。そう言われてみると、ヒコーキ耳をしているときの愛犬は何だか幼く見えてきますよね。
愛と信頼の証!ヒコーキ耳の心理
では、なぜわんこは子犬の姿をまねするのでしょうか。このヒントを元に、わんこがヒコーキ耳をしているときの心理をいくつか考えてみましょう。
1.甘えさせて!
わんこが子犬のまねをするのは「わたしは子犬のように弱くて小さい存在ですよ」ということをアピールするためと言われています。つまり「弱々しいわたしを守って。構って」と甘えているのです。
2.信頼してるよ!
とはいえ、誰彼かまわず甘えるわけではありません。わざわざ弱々しい姿を見せつけてくるのは、それだけ飼い主さんを信頼している証です。「こんな姿を見せられるくらい信頼してるよ」「あなたのそばにいると安心するよ」という意味も込められています。
3.とにかく嬉しい!
仕事や学校から帰宅したとき、愛犬がヒコーキ耳でお出迎えしてくれると至福を感じますよね。こんなときの愛犬の気持ちは「とにかく嬉しい!」に尽きます。大好きな飼い主さんが帰ってきてくれて心の底から喜んでいる姿なのです。
4.早く遊ぼう!
これは甘えに近いですが、頭を低くしてお尻を突き出す「プレイバウ」の姿勢でヒコーキ耳をしている場合には「さあ、早く遊ぼう!」と飼い主さんを誘っている意味もあります。子犬のような無邪気さをアピールしているのかもしれませんね。
5.撫でて!
ヒコーキ耳をすると頭が広くなるので手を置きやすくなり、まるで頭を撫でやすくしてくれているようにも見えますよね。もちろん行動学的にはそんなわけはないのですが「撫でて!」という気持ちが混ざっていることは間違いないでしょう。頭が撫でやすくなるのは副次的な効果と言えるかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?普段の立ち耳のときとは一味違った可愛さを演出してくれる、わんこのヒコーキ耳。愛犬のこんな姿を堪能できるのは、立ち耳わんこと暮らしているからならではですよね。
ここまでご紹介してきたように、ヒコーキ耳は誰にでも見せてくれるものではありません。愛犬がヒコーキ耳で甘えてきたら、心ゆくまで頭を撫でて可愛がり倒してしまいましょう!