「良し悪し」とは?
人間社会の「良し悪し」とは
正しくは「善し悪し」と書きますが、物事の良いことと悪いことを判断するという意味を持ちます。人であれば生きている中で社会や職場のルールに対し良し悪しを判断することもあれば、個人の容姿や精神論、また音楽や本の内容など様々な場面で良し悪しを判断することがあると思います。
人間であっても個人の性格や好み、また考え方で物事の良し悪しの判断はかなり分かれるところ。犬は「良いこと」と「悪いこと」をしっかり理解して私たちと生活しているのでしょうか?
犬の常識と人間の常識は別物
犬は人間社会の「良し悪し」は理解できない
本来、犬は人間とまったく別の生き物なのでまず常識が違います。そして人間の常識でいう良し悪しも理解していません。
犬にとって吠えること、また噛むことは本能に刷り込まれているほど自然な行為であり当たり前のこと。しかしそれを人間社会で飼い主さんと幸せに生きていくために「人間社会のマナー」を飼い主さんが教えてあげなければいけません。それが「しつけ」ですよね。
私たち飼い主は愛犬に「してはイケないこと」と「しても良いこと」をしつけで教えますが、愛犬が「してはイケないこと」をしないのは、決して良し悪しを理解しているからではなく「叱られる」また「しなければ褒めてもらえる」という理由からです。
犬は「好き」「嫌い」の感情で生きている?
愛犬にしつけをする時、人の常識でいう「悪いこと」をした時に叱ることもあると思います。イタズラや無駄吠え、また家具などの噛んではいけないものを噛んだ時に「それは悪いことなんだよ」という感覚で叱ったことはありませんか?
もちろん人にとっては「悪い行為」でも犬にしてみれば「当たり前の行為」なので、いくら叱られたからと言って「悪いことなんだ…」と理解することはできいないのです。
もちろん「ボクが悪いことをしたから叱られているんだ…」なんて反省するはずもなく「イタズラをすると叱られる」=「嫌なことが起こる」とインプットされ、その経験を何度も重ね学習することで徐々にイタズラをしなくなっていくのです。
犬は良いことと悪いことを理解してしつけを覚えていくわけではなく「好きなこと」と「嫌いなこと」で物事を判断して多くのことを学習してくれているのです。
犬が抱く感情の種類
犬は様々な感情を持つとても賢い生き物です。しかし感情や知能は人間の子供の3歳児程度と言われているので、やなり幼く素直、そして裏表がなくストレートです。愛犬の「好き嫌い」を理解することができると、しつけもしやすくなるかもしれません。
犬が抱く「好き」という感情の種類
犬が持つ多くの感情の中に「好き」と「嫌い」はハッキリとあります。感情の種類を細かく確認してみましょう。犬が「好き」と感じている時、様々な思いが沸いているようです。
- 嬉しい
- 安心する
- 気持ちが良い
- 楽しい
- 幸せ
- 美味しい
近年では褒めるしつけが主流とされています。大好きな飼い主さんに褒められて嬉しい、たくさん遊んでもらって楽しい、美味しいおやつが貰えて幸せなど、全て「好きな出来事」になるのだと思います。愛犬が大喜びしてくれる「好きな出来事」をしつけに取り入れて楽しくトレーニングしたいですね。
犬が抱く「嫌い」という感情の種類
犬も人間と同じように「嫌い」という負の感情も多く抱きます。
- 悲しい
- 不安
- 苦手
- 寂しい
- 怖い
- 不味い
愛犬と幸せに生きていくため、また愛犬を守るためにも「してはイケないこと」も覚えてもらわなければいけません。しかし叱るしつけは少々難しいと言われ、叱るタイミングが合わなければ伝わりませんし強く叱りすぎると恐怖心を与えかねません。
愛犬が「してはイケないこと」をしたタイミングで無視をする、また遊ぶことを中断するなど少しだけ不安や寂しさを感じてもらうだけでも理解できる子もいるはずです。できるだけ「褒めるしつけ」で愛犬に多くのことを学んでもらいましょう。
まとめ
愛犬はとても可愛く大切な存在ですが、種族としてまったく人間とは違う生き物です。人間社会で生きていくうえで、身に付けるべき必要なマナーはありますが人間の常識を押し付けるのは少々無理があるのかもしれません。犬が持つ本来の習性を理解して愛犬が喜び、そして楽しみながら多くのことを学ばせてあげましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 男性 ただ犬
根気はいりましたが、一度覚えてくれたら、あとはそんなことをしなくても勝手にやってくれていたので、やり方としては間違ってなかったのかもしれません。
おかげで複雑な形状をしていた田んぼやその飛び地についても犬はきちんと把握し、自家の田んぼ以外には絶対に入りませんでした。また犬と同時並行して飼っていた鳥が逃げた時でも口にくわえてあんたの鳥じゃねえと連れ帰ってくれました。