犬と人の信頼関係は崩れることもある
長い年月をかけ、パートナーである愛犬との信頼を築いている飼い主さんは多いですよね。しかし、一度信頼関係を築いたからといって、何をしてもその信頼関係が崩れないという保証はありません。
犬にとって、信頼できる飼い主とは、言葉のとおり、何かあっても頼りになる、信用できる仲間を意味します。したがって、この条件が崩れてしまえば、徐々に信頼が低下していき、最終的に信頼関係が壊れてしまう恐れがあるのです。
犬から頼られなくなってしまうNG行為とは
一度築いた信頼関係も、犬にとって「この人は信頼できない」と思われるような行為を続けていれば、崩れてしまうもの。では、犬から頼られなくなってしまう飼い主のNG行為には、どのような行為が当てはまるのでしょうか。
1.あたふたと落ち着きのない様子を見せる
何か予想していない出来事が起きたとき、「どうしよう!」とわかりやすく大慌てしていませんか。犬はこうした飼い主の行動や様子をよく観察しています。
犬にとって、飼い主はいざという時に自分を守ってくれる頼もしい存在です。しかし、ちょっとした出来事に対して、冷静に対処できていない様子を頻繁に目撃してしまうと、犬も不安になってしまいます。
すると、「この人は頼れないかも…」と思うようになり、いざという時に飼い主を頼ろうとしなかったり、諦めが早くなってしまったりします。
2.感情的に怒鳴ることが多い
愛犬が吠えたりトイレを失敗したりした時、皆さんはどのように対応していますか。感情にまかせて怒鳴ったり、叩いてしまったりしていると、犬は飼い主に対する信頼を捨ててしまうことがあります。
犬から見ると、緊急事態に落ち着いて対応できないという印象を持ちますし、何より感情的に怒鳴られる状況は居心地が悪いです。
怒鳴られることで、飼い主に対して「怖い」という感情を強く抱くようになってしまい、「頼りにくい人」「苦手な人」という認識に繋がります。
3.騙すような行為
愛犬の色んな反応が見てみたいと思う飼い主さんは多いでしょうが、愛犬の反応を引き出すために、愛犬を騙すような行為を繰り返すことはやめてください。
例えば、手の中にお菓子が入っているように見えかけて、実は入れていなかったり、行く気が無いのに「散歩行く?」と試しに言ってみたりといった行為が当てはまります。
最初はキョトンとした反応を見せてくれるかもしれませんが、犬は賢いので毎回学習します。次第に、「どうせまた嘘だろう」と飼い主の言葉を信用せず、反応しなくなってしまう恐れがあるのです。
4.「かまって」サインをことごとく無視
テレビやスマホ、雑誌と、私たちの周りには多くの娯楽があります。そのため、在宅中も愛犬と過ごす時間よりも、娯楽を優先してしまう飼い主さんは少なくありません。
しかし、あまりにも愛犬の「かまって」アピールを無視していると、次第に「飼い主さんはかまってくれない」「自分のことが嫌いなのかも」「もういいいや」と諦めモードに入ってしまい、信頼関係が崩れてしまう原因となります。
犬は感情豊かな動物です。飼い主がかまいたい時だけかまえばいいわけではありません。きちんと愛犬と向き合い、忙しくて手が空けられない時以外は、しっかりコミュニケーションをとるようにしましょう。
5.すべての要求に応じる
愛犬がおやつがほしいとアピールすれば、おやつを与え、かまってとアピールすれば、どんな状況でもかまい、散歩中に愛犬が行きたい場所にばかり行く…。このように、すべてを愛犬優先に考え、愛犬の要求にすべて応じる行為もNGです。
愛犬に向き合うことは大切ですが、行き過ぎた甘やかしは、単純にわがままになってしまう原因を作ったり、「飼い主は自分の要求をなんでも聞く」と勘違いさせてしまったりと、しつけやお互いの関係に悪影響を及ぼします。
すべての要求に応じることで、自分が王様のような気分になってしまい、飼い主に頼る、信頼を寄せるという感覚が失われてしまう恐れがあるので、愛犬からの要求には、しつけ上悪影響を及ぼさない程度に応えることを心掛けてください。
まとめ
今回は、犬から頼られなくなってしまうNG行為を紹介しました。皆さんはいくつ当てはまっていましたか。1つでも当てはまっていた方は、今日から意識的に改善し、愛犬との信頼関係を崩さないよう向き合ってください。