犬がウンチをする時の様子を観察している?
家のトイレで、あるいは散歩中に、愛犬がウンチをするシーンは毎日のように見かけますよね。その時、皆さんは何をしていますか。飼い主さんの中には愛犬がウンチをしている様子を観察している人が多いでしょう。
犬の中には「ウンチをしているところを見られたくない」と思う子もいますが、多くの犬は、飼い主の前で、そして大半が飼い主の方をジッと見つめながらウンチをしています。
そして決まっているかのように、ウンチをする前にグルグル回っていませんか。「なんでそんなに回るの?」と疑問に思うかもしれませんが、これは犬にとって重要な儀式なのです!
犬がウンチの時にグルグル回る心理とは
では、犬がウンチをする前、なぜグルグルと何度も回るのでしょうか。犬がウンチをする時にグルグルと回るのには、いくつか説があります。ここではその時の心理や理由について紹介していきます。
1.地面に危険が無いかな?と確認中
まず、犬がウンチをする時にグルグルと回る理由に、自分がウンチをする場所に危険が無いかどうかを確認しているという説が唱えられています。
草むらであれば、先の尖った草がないかどうかを確認していたり、ウンチをする際、お尻が濡れたり虫に刺されたりしない場所であるかを確認していると考えられています。
一通りグルグル回り、その場所が安全であると確認が取れたら、その場にしゃがみこみ、ウンチをします。
2.周囲に敵がいないかどうかを確認している
元々犬は野生動物として生きていたため、今でも野生の本能や習性が残っています。その1つが、このウンチをする際にグルグルと回る行為です。
ウンチをしている間は、とても無防備な状態になるため、自分の周りに敵がいないかどうかを確認しているのです。何度か全方位を確認し、敵がいないと判断したら、その場にしゃがみ込んでウンチをします。
ウンチをする際、飼い主の方をジッと見つめながらウンチをする犬は多いですが、これは「僕の背後を見張っててね」という意味があるのです。
3.自分のしやすい位置を模索中
ウンチをする際に、グルグルと回ったはいいものの、なぜかウンチをすることを諦め、また別の場所でグルグルと回り、ウンチをし始めた…という場面を見たことがありませんか。
犬はグルグルと回ることで、上記2点のような状況を判断し、その上で、自分がウンチしやすい場所かどうかを確かめているとも考えられています。例えば、凸凹がある場所では踏ん張りにくいので、一度回っても諦めることがあります。
地球の磁場と方角が関係しているという説も
実は2013年、デュースブルグ=エッセン大学の生物学者とチェコ農業大学の野生動物研究チームによって、多くのほ乳類は、自分の向く方角を磁場に合わせようとする習性があると発表されました。
70匹の犬にウンチをさせ、その際グルグルと回り、止まった方角を確認するという実験を行ったところ、南北の方角を向いてウンチをする犬が多かったのです。
そのため、南北の方角を磁場を感じ取って確認し、その方角を向くためにグルグル回っているのでは、と結論づけたのです。
磁場を感じ取れるのか?と不思議に思うかもしれませんが、実際、渡り鳥などは磁場を感知できるとされています。犬にも帰巣本能があると言われていますから、もしかすると、元々野生として生きていた犬にも同じような能力が備わっているのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今のところ、犬はウンチをする時にグルグル回る理由は、野性時代の名残であると考えられています。しかし近年、最後に紹介した新説が唱えられるようになったため、今後の研究から目が離せません!