犬は『キシリトール』を摂取すると死に至る?食べてしまった時の対処法は?

犬は『キシリトール』を摂取すると死に至る?食べてしまった時の対処法は?

人間にとっては健康的な甘味料の「キシリトール」ですが、犬にとってキシリトールは健康被害を引き起こす危険な成分です。過剰な量を摂取してしまうと最悪の場合は命にかかわることも。今回は「犬にキシリトールがNGな理由と食べてしまった時の対処法」についてまとめました。

SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬にキシリトールが危険な理由

カラフルな粒ガム

低血糖を起こす

キシリトールはショ糖と同じくらいの甘さを感じる成分で、カロリーがショ糖の3分の2程度の成分です。そして糖とは違いキシリトールの代謝には「インスリン」が必要ないため、人間の場合は糖尿病患者の糖質補給剤としても用いられています。

しかし犬の場合キシリトールを摂取すると、同じ量のブドウ糖を摂取した時よりも多くのインスリンが分泌されることが分かりました。インスリンが分泌され過ぎると、急激な低血糖を引き起こす恐れがあります。

肝臓の障害が起こる

キシリトールの摂取後12~24時間以内に、肝酵素が活性化された犬の事例があります。調べの中では、摂取後に肝壊死の急性肝不全を起こした事例もあります。重度の肝障害が起こると血液を凝固させる成分が減少するため、出血が止まりにくくなったり消化管内出血などが起こる恐れもあります。

人間の場合は口から摂取したキシリトールはゆっくりと吸収され、吸収されるキシリトールの量は全体の49~95%と言われています。しかし犬の場合、口から摂取されたキシリトールは急速にほぼ全量が吸収されます。このことにも犬がキシリトール中毒を引き起こす理由がありそうです。

愛犬がキシリトールを摂取してしまったら?

テーブルのお菓子を見つめる犬

犬のキシリトール中毒の症状

犬がキシリトールで中毒を起こすと

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 意識低下
  • ぐったりする
  • 昏睡
  • けいれん
  • 黄疸(白眼や粘膜などが黄色くなる)

などの症状が見られます。

通常の低血糖は30~1時間以内に症状が見られますが、キシリトールによる低血糖の場合は症状が現れるまでに12時間以内と時間が経ってから現れたケースもあります。忘れた頃に低血糖の症状が見られることもあるため、食べてしまったすぐに症状が出なくても安心できません。

症状がなくてもすぐに病院へ!

犬の場合、少量のキシリトールで重篤な中毒を起こすリスクがあります。キシリトール中毒の症状の1つである低血糖が遅れて現れる場合もあるため、愛犬がキシリトール含有の食べ物を摂取した時にはすぐに病院で検査を行いましょう。

自己判断で吐かせては危険!

低血糖を起こしている場合、病院で輸液療法で治療しながら血糖値のチェックをします。病院での検査で低血糖だと判明した場合は、低血糖が改善されるまで嘔吐させる処置は行いません。そのため飼い主さんが自己判断で嘔吐させるのはNGです。

食べてしまった量とその製品を明確に伝えよう

獣医さんの正確な判断のために、愛犬が食べてしまった製品と「どのくらい食べたか」をできるだけ正確に伝えましょう。製品のパッケージがあれば持参すると伝わりやすいでしょう。

まとめ

獣医師と茶色い犬

今回は「犬のキシリトール中毒」についてまとめました。

犬と人間ではキシリトールが身体に及ぼす作用に違いがあります。キシリトールは人間にとって、ショ糖に比べて少しカロリーが低かったり、インスリンが分泌されないので糖尿病患者さんの食事に使われたり、虫歯予防だったりと様々な効能がある成分です。

しかし犬には重篤な中毒症状を引き起こす危険な成分であるため、キシリトールが含まれるものを食べてしまった際にはすぐに受診するようにしましょう。キシリトールはイチゴやレタスなどにも含まれている身近な成分ですが、野菜や果物のキシリトールは大量に食べない限り心配はないでしょう。

ガムやアメなど人工的な食品はその含有量が多いため、少しの量でも中毒を起こす恐れがあります。愛犬が届くところにキシリトール含有の食品を置いておかないよう気を付けることが重要です。

はてな
Pocket
はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。