1.極端に幼いうちに飼いはじめる
子犬の間、わんこは母犬やきょうだい犬と関わることでさまざまなことを学びます。特に重要なのは他者との関わり方や距離感を学ぶこと。「遊び」と「本気」の境目を学び、上手に他者と関われるようになるのです。
ですがあまりに幼いうちに母犬やきょうだい犬と引き離されてしまうと、この学びの機会が失われてしまい、他者との距離感がつかめなくなってしまいます。
近年、動物愛護管理法が改正され、生後56日を超えない子犬の販売は禁止されました。つまり原則として生後およそ2ヶ月未満のわんこはペットショップには並ばないこととなりましたが、わんこのことを考えるとこれも早すぎるくらいです。
子犬は小さければ小さいほど可愛いかもしれませんが、生まれてすぐの大事な期間は母犬やきょうだい犬と過ごさせ、ある程度大きくなってから迎えるのをスタンダードにしたいですね。
2.子犬の間に「箱入り」にしてしまった
子犬のおうちに迎えた後、ワクチンの摂取が終わるまでは基本的に外に出すことはできませんが、ワクチン接種を終えてお散歩デビューができるようになったら、積極的に外に出ていろいろな人と関わるようにしましょう。
子犬は母犬やきょうだい犬との関わりで他者との距離感を学ぶと上述しましたが、これが十分にできなかった場合、飼い主さんが他者との関わり方を教えてあげる必要があります。これが「社会化」と呼ばれるしつけです。
ところが子犬のうちに「箱入りムスメ」に育ててしまい、家族以外との関わりをほとんど持たせなかった場合、わんこは社会化ができないまま成犬になってしまうため、臆病で警戒心の強い人見知りな性格になってしまいます。
子犬のうちは特に声を掛けられる機会も多いはず。おやつなども上手く活用しながら、いろいろな人に触ってもらい、遊んでもらうようにしましょう。
3.適切でない叱り方をしてしまった
わんこが悪いことをしたときにはわかりやすく叱るのが、しつけを成功させるための基本になります。ですが叱り方にもルールがあります。
わんこが萎縮するほど激しく怒鳴りつけたり、イタズラをして時間が経ってから過去のことを叱るのはNG。また当然のことながら、素手や道具でわんこを殴りつけることは絶対にしてはいけません。
適切でない叱り方をしてしまった場合、その経験がわんこの心にトラウマとして残ってしまうことがあります。そしてそれがきっかけとなり「人間は怖い」という意識が芽生えてしまうと、人間に対する警戒心が極端に強くなり、人見知りをする原因となってしまいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?「家族に心を開いてくれれば、人見知りでもかまわない」という考え方もあるかもしれませんが、人見知りということは警戒心が強いということです。他人と同じ空間で暮らさざるをえない災害時などには、人見知りのわんこは普通のわんこよりも大きなストレスを感じることになってしまいます。
生来の性格もあるので仕方がない部分もありますが、できる限り他人に慣れさせ、人見知りしないわんこに育ててあげたいですね。