犬はにおいで飼い主だと認識する
優れた嗅覚を使って飼い主のにおいを感知
愛犬があなたの姿を見て嬉しそうに側に寄って来たとき「犬はどうやって飼い主(人)を判断しているんだろう?」と不思議に感じたことはありませんか?犬が飼い主を判断するときは色々な方法で判断をしているそうです。その1つとなるのが『におい』です。
犬は嗅覚がとても優れた生き物となり、人の100万倍~1億倍以上嗅覚が優れているといわれています。においに敏感な犬は大好きな飼い主のにおいを何よりもハッキリと覚えますので、嗅ぎなれた飼い主のにおいを感知すると「飼い主だぁ~!」とすぐに気づくことができるそうですよ。
ちなみに鼻の良い犬は他の犬のおしりやおしっこなどのにおいを嗅ぐことで、その犬の情報をこまかく知ることができるという特殊能力をもっています。そんな優れた能力を持っている犬は毎日飼い主のにおいを嗅ぐことで、飼い主が体調不良や病気によって体臭に変化が起きたときに「何か変だ」と感じることがあるそうですよ。
実際に、飼い主が病気によって体のにおいが変わったときに愛犬が知らせてくれたといったケースは割と聞くことが多かったりします。
足音などの音で飼い主だと気付く
声や音を聞くことで飼い主だと判断できる
犬は嗅覚が優れているだけでなく聴覚も発達していますので、音を聞いて飼い主だと判断することも珍しくありません。犬の聴覚は人と比べると音を聞きとれる範囲が4倍以上となり、さらには人間よりも高い音を感知することができるといえます。
その結果、声や音の微妙な変化に気づきやすく、飼い主がいつも発している声や飼い主が身につけているアクセサリーなどが出す音を記憶しているそうですよ。ちなみに一説では、犬は飼い主の足音…歩くリズムや音の強弱なども覚えているといわれています。
飼い主が愛用している乗り物の音もハッキリと覚えている
声や音によって飼い主かどうかを判断することができる犬は、飼い主が普段乗っている車やバイクなどの音もハッキリと覚えています。例えば、家族がいつも乗っている車の音が外から聞こえてきたら嬉しそうにはしゃぐ。そんな愛犬の姿を見たことがある人は数多くいることと思います。
実際に私の愛犬も家族が乗るバイクや車の音が家の近くで聞こえると、急に立ち上がって嬉しそうに玄関までトコトコと歩いてお出迎えのスタンバイをすることがよくあったりします。このように犬は乗り物の音を聞くことでも仲の良い家族や大好きな飼い主の存在を把握できるのです。
見た目で飼い主だと判断している
犬は飼い主の顔をちゃんと覚えている
私たち人間が人や犬を見分けるときはほとんどの場合、目(視覚)で相手の姿を見て誰なのかを判断しますよね。犬も同じように見た目で相手を判断しているそうです。ただ犬は視力が0.2ほどしかないといわれていますので、はじめに『におい』や『音』で飼い主だと認識し、そのあと『視覚』を使って最終的な判断をしているのかもしれませんね。
そんな犬は視力が0.2ほどしかなくても飼い主の近くにいるときはハッキリと大好きな飼い主の顔が見えているようです。ちなみに私の視力は片目が0.4ほどで乱視となるのですが、メガネを使わなくても数M先の相手の顔がハッキリと見えますので、おそらく犬も同じように視力が良くなくても近くにいる相手の顔がしっかり見えていると予想することができます。
犬が見た目で相手を判断していることが海外の実験によって判明している
イタリアにて犬が飼い主を見た目で判断できるのか?という実験が行われた結果、犬は見た目で飼い主を判断する傾向にあることが判明しました。実験の内容を簡単にご説明しますと…、飼い主と他の人をそれぞれ別のドアから部屋を退出させたときに、犬がどちらの人を気にするのか。という内容の実験をしたそうです。
実験の結果、多くの犬は飼い主が退出していく姿をジッと見続けたり、飼い主が出て行ったドアに近づいていったりするという行動をしたそうですよ。
さらに犬が飼い主だと分からないよう、飼い主にマスクをかぶってもらって同じ実験をしたところ…、マスクをかぶった飼い主を見る時間が大幅に減ったり飼い主が退出していったドアに近づくことが少なかったりしたそうです。
つまり、見た目で飼い主だと分からないようにすると犬は飼い主だと気づきにくくなったということになり、犬は見た目で飼い主を判断しているということが判明したそうですよ。
まとめ
犬は嗅覚や聴覚がとても優れていますので『におい』や『音』で飼い主を認識しているといえます。また犬は視力があまり良くありませんが見た目や顔を見ることで飼い主だと判断しているともいえるでしょう。
自分の顔や声、においや足音など…様々なものを愛犬が観察して覚えてくれていると知ると、なんだかすごく愛らしく感じるとともに改めて犬はすごく賢い生き物なんだなと思わずにはいられませんね。