犬の後天的な性格は生後4ヶ月までが重要
生涯の犬の性格を決める要素は、先天的なものと後天的なものがあります。後天的な性格的要素は、一般的に社会化期と呼ばれる生後2~4ヶ月の間に決まることが多く、その時期にどのような影響を受けたか、過ごし方をしていたかによって決まります。
したがって、愛犬に「こんな性格に育ってほしい」というような育て方にこだわりのある方は、この社会化期に性格を育成する過ごし方を意識することで、愛犬がそのような傾向の強い性格に育てやすくなります。
今回は人懐っこい犬に育てる方法を紹介していきますが、この育てる方法も社会化期から始め、周囲の人に慣れさせることが最も重要となります。
人懐っこい犬に育てる方法4選
では、人懐っこい犬に育てたい場合、社会化期をどのように過ごすべきなのでしょうか。先天的な性格も非常に強く影響するため、必ずしも人懐っこい犬になるとは限りませんが、元々臆病な犬であっても、社交的に人と接することができるようになりますよ。
1.多くの人に遊んでもらう
生後2~4ヶ月の社会化期で、多くの人と触れ合ったり遊んだりすることで、「人間は怖くない」「一緒に遊んでくれる」といった認識を強く持たせることができます。
そのため、友人や家族などを頻繁に招き、まずは名前を呼んでもらうところから始め、慣れてきたら徐々に遊んだり、撫でてもらったり、おやつをあげてもらったりしてください。
このように段階を踏みながら多くの人と触れ合うことで、人間に対する社交性が育ち、人に対する無駄吠えが減ったり、怯えるような態度が軟化したりします。
2.怖がっている時は無理に触れ合わせない
社会化期に多くの人と触れ合うことは大切ですが、だからといって無理強いさせてはいけません。先天的に臆病であったり警戒心が強かったりする犬も非常に多いため、唸ったり、怖がったりする様子を見せた場合は、無理に近付けさせてはいけません。
ここで無理に触ったり近寄らせたりしてしまうと、かえって「怖い」という思いが強くなってしまい、人懐っこい犬どころか警戒心が強くなってしまう恐れがあります。
初めて会う知人に怖がる様子を見せたときは、まずケージで待機させ、少し離れた場所から知人を観察させましょう。
様子が落ち着いてきたら、ケージの扉を開け、自由に動き回れるようにします。自分から近寄ろうとしたり、興味を持っている場合は、静かに知人に手を差し出してもらうようにし、愛犬に匂いを嗅がせるところから始めてください。
3.散歩などで他の飼い主や犬と触れ合う
社会化期に入ると散歩デビューする犬が増えますよね。散歩デビューしたら、まずは外の世界になれさせることが大切です。外の空気や音、雰囲気などに慣れさせ、散歩が楽しい日課であることを印象づけましょう。
散歩に少しずつ慣れてきたら、徐々に他の人や犬、その飼い主さんが散歩している時間帯に散歩をしてみてください。散歩の途中で他の犬や飼い主さんと触れ合うことで、犬同士の社交性や人に対する社交性が高まります。
もちろん、この時も怖がっている様子の愛犬を無理に近付かせてはいけません。何度か同じ犬や飼い主さんに会ううちに、徐々に興味を持つようになります。辛抱強く待ちましょう。
4.パピー教室に参加する
最近では、動物病院や商業施設などでパピー教室を開催しているところも多いです。こうしたパピー教室は、しつけの方法やごはんについて教えてくれるだけでなく、子犬たちが子犬同士で遊んだり、他の飼い主さんと触れ合うことで社交性を高める目的もあります。
同じ月齢くらいの子犬同士なので、怪我をする心配もなく、安全に社交性を高めることができるので、時間が合う方は、ぜひ参加してみてはいかがでしょう。
まとめ
犬の後天的な性格は、社会化期から子犬期の間にかけて形成されます。この時期に多くの人や犬と無理なく触れ合う機会を設けることで、人懐っこいフレンドリーな犬に育つケースが多いです。人懐っこい犬に育てたいという方は、この時期に意識的に取り組むようにしてみてはいかがでしょう。