犬が触ってほしくない場所とは?
大好きな飼い主が相手であっても、犬にとって「ここは触られたくない」という場所が存在します。中には「こんなところまで?」「今まで触っていた」という意外な場所もあるかもしれません。ここではそんな犬が触ってほしくない場所を紹介します。
1.体の先端に位置する場所
犬にとって、体の先端部分となる場所は、あまり触られたくないと感じる場所です。中には先端部分を触ると、唸ったり、威嚇するような態度を見せる犬もいるほどです。
では、体の先端部分とは、具体的にどのような場所を指すのでしょうか。代表的な部分で言うと、マズル(鼻の先)やしっぽ、耳の先などが挙げられます。こうした場所は、触られると嫌そうな顔をしたり、逃げたりそっぽを向いたりすることが多いです。
特に、犬にとってマズルはとても重要な場所でもあるため、触られることを嫌う犬は非常に多いです。マズルコントロールというしつけ方法もありましたが、現在は推奨されていないしつけ方法です。
2.頭
意外と触りがちな場所で、尚且つ犬が触られることを嫌がる場所が『頭』です。飼い主であれば我慢して撫でられていることも多いですが、散歩中に出会った知らない人が相手だと、飼い主の後ろに逃げたり、ビックリして固まってしまったりすることがあります。
犬にとって、頭を触られる状況自体があまり好ましくありません。自分よりも大きな人間に、頭の上から手を伸ばされるのです。自分に置き換えて想像してみると、恐怖を感じますよね。
犬も同様に、知らない人に頭へ手を伸ばされると、「頭を鷲づかみにされるかも」「上から圧力をかけられるかも」といった恐怖心を抱いてしまうのです。
また、しゃがみこんで頭を撫でてくれる人もいますが、この場合、顔をのぞき込むような形になってしまい、「あなたに敵意がありますよ」「警戒していますよ」というボディランゲージとして捉えられてしまうことがあります。
こうした理由から、基本的に犬は頭を触られることは好みません。特に知らない人に対しては警戒心を強う持つ傾向にあるので、頭は避けるべきでしょう。
3.足の関節
犬の足の関節部分は、非常に皮膚が薄いです。そのため、刺激を与えすぎると皮膚が炎症を起こしたり、刺激が骨に当たって痛いと感じる部分でもあります。
そのため、犬の中には神経質になり、足の関節部分を触ろうとすると、スッと足を引き込み、触られることを拒否するような仕草を見せる犬もいます。
ブラッシングをしているときなどに、足をブラッシングしようとすると嫌がるように足を掻くような行動を見せることはありませんか。これは、先ほど紹介したように、足が体の先端であることと、関節部分の皮膚が薄いことが関係しています。
触れるタイミングにも注意して!
ここまで犬が触られたくない場所を3つ紹介してきました。体の先端に位置する部分や頭、足の関節部分などが当てはまります。しかし、触れる部位だけではなく、触れるタイミングにも注意を払ってあげましょう。
例えば、以下のようなタイミングで触られることを犬は嫌うため、避けるべきです。
- 食事中
- 睡眠中
- わざわざ飼い主から離れて休んでいるとき
- トイレをしているとき
このような時は、犬が1匹で静かに過ごしたい、あるいは警戒心が高まっていることが多いタイミングです。
特に、飼い主から離れた場所で寝ている愛犬に近づき、わざわざ撫でに行ってしまう人がいますが、犬にとって警戒心を強め、深い眠りに就きにくくなってしまう要因となるのでやめましょう。
まとめ
今回は犬が触ってほしくない場所や、注意を払うべきタイミングについても紹介しました。飼い主とのスキンシップは重要ですが、こうした触られたくない場所を無理に触ってしまうと、かえってストレスになります。なるべく避けてスキンシップを取るようにしましょう。