『喧嘩』と『じゃれあい』の見分け方
1. 噛む力の本気度
犬にとって「甘噛み」はコミュニケーションの一環です。牙を出しているか、噛む力を加減しているかどうかが判断するときのポイントになります。一点を集中して噛み続けていたり、出血するくらいまで強く噛んでいる場合は危険です。
2. 尻尾の位置
尻尾をフリフリしている間は、気持ちに余裕があり、楽しんでじゃれあっている状態です。一方で、どちらかの犬の尻尾が下がり股の間に挟んでいたら、緊張や恐怖心から防御態勢を取っている合図です。体が震えていたら、極度のストレス状態に陥っていると考えられます。
3. 呼び掛けへの反応
飼い主が犬の名前を呼んで反応があれば、まだ冷静さを保てている状態です。ところが、相手を凝視して視線を逸らす気配がない場合、双方気が立っており、呼び戻しが通用しない可能性が高まります。
4. 唸り声
「キャンキャンッ」と高い声で鳴いている、もしくは「ガウガウ」と言っているうちは、お互い遊んでいるだけなので心配しなくて大丈夫です。
その代わり、喉の奥から「ヴーッ」と長く低い声で唸り始めたら要注意。喧嘩が始まる予兆と言えます。
じゃれあいでも注意すべきケース
初めて会う犬同士の場合
ドッグランで会う犬は、必ずしも知り合いだけとは限りません。むしろ、初対面の犬と会う確率の方が高いのではないでしょうか。
ドッグランに訪れる犬の中には、社会性を勉強中の犬もいるでしょうし、自由に過ごせる分、トラブルの発生も0ではありません。
体格差がある場合
体の大きさが違うと、当然ながら力の強さにも違いが見られます。小型犬と大型犬のように極端に体格差があると、大型犬は手加減してじゃれあっているつもりでも、小型犬にとっては致命傷になることも…。何事もないのが一番ではありますが、目を離さないようにしましょう。
犬が喧嘩をする原因
犬は平和主義の動物と言われています。それなのに、喧嘩をするのは何故なのでしょうか。
- 遊びの延長
- 一方的に不快なことをされた
主な原因は上記の2点です。犬の相性も一理あるとは思いますが、相性が悪いという理由だけで喧嘩になることは考え難いです。よって、他の要因が重なったタイミングで喧嘩が勃発したと考えるのが妥当です。
安全に仲裁するには?
犬の注意をそらす
首輪を掴んだり素手で犬を引き離そうとすると、事態の悪化を招くかもしれません。犬のみならず、飼い主まで怪我をする可能性が出てきます。
そこでリスクを最小限に留める方法として、例えばお水を吹きかけたり、大きな音をだしたりなど犬の注意をそらすという手段があります。驚いている間に、2匹を引き離します。
布を被せて視界を塞ぐ
上着など、大きめの布を犬に被せて視界を覆ってしまうのも、安全に仲裁する方法の一つです。
犬たちは、予想外の出来事に一瞬気が緩んで油断するはずです。相手から注意を逸らすきっかけ作りになります。
あくまでこれらの方法は参考程度にしていてください。
まとめ
多頭飼いをしている場合、家の中においても犬同士の喧嘩が起こり得ます。食べ物やおもちゃの奪い合いがほとんどではありますが、序列が乱れたときも喧嘩になりやすいです。運動不足から来るストレスが原因となることもあるため、仲良く過ごせるようにたくさん運動させてあげましょう。