犬の老化と初期症状
犬がシニア期と呼ばれる期間に突入する頃、見た目に表れる老いの初期症状があります。その症状を感じた時、「もしかして病気なのでは…」と心配される飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
病気のサインなのか老いの初期症状なのかを見極める必要があります。老いの初期症状に気づくことができると良いことがあります。老いるスピードを緩めてあげることができる、老いによる症状の悪化を防ぐことができる、老いによるケガや病気を防ぐことができるなどです。
1.ヒゲが白くなる
黒いヒゲの犬は老いの初期症状によってヒゲが白くなります。1本だけ白くなった、白いヒゲが3本に増えた、黒いヒゲが後1本しかない、という具合に進んでいきます。毛先は黒いけど根本が白くなっているヒゲがあるということに気づけたら、老いの初期症状が始まったばかりの頃に気づけたということです。
2.白髪(白い被毛)が増える
被毛が黒い犬は特別わかりやすいですね。真っ黒が自慢だった被毛に白い毛が混じり始めるのが初期症状です。老いが進むと顔の被毛のほとんどが白髪になるなんてことも多いです。ブラウンやクリームの被毛の犬も何だか白っぽくなったかな?と感じられるようになります。
3.被毛のツヤがなくパサパサする
愛犬の体を撫でている時、ブラッシングをしている時、被毛の触り心地にも老いの初期症状を感じるようになります。以前はツヤがあってサラサラな被毛だったのに、シニアになってからツヤがなくパサパサしているなと感じることがあります。
4.薄毛になる
換毛期は終わったはずなのに被毛の量がなかなか増えないというのも老いの初期症状です。ポメラニアンのようにボリューミーでもっふもふな被毛が自慢な犬はとくに感じやすいです。被毛の量が減り、ボリュームを感じられなくなってしまうのです。
5.太る・痩せる
運動量が減り、太りやすくなるのも老いの初期症状です。また、食欲が低下し、痩せてしまうのも老いの初期症状です。体重の増加や肥満は適度な運動を習慣化することで防ぐことができます。シニア犬の適度な運動は筋肉の維持にも繋げることができます。
老いによって食欲が低下してしまったシニア犬は、一度に多くの量を食べることができないことがあります。1日2回だった食事を1日3回や4回に増やし、1回の食事量を減らしてあげることで改善されることがあります。
シニアの愛犬の快適な生活のための準備
寝ている時間が増えるシニア犬のために
シニア犬になると寝ている時間が増えます。ある日突然、愛犬の体に床ずれができているのを発見することがあるかもしれません。お留守番中も快適に寝て過ごすことができるよう、愛犬のベッドや寝床を改善してあげる必要があります。
低反発が良いのか、高反発が良いのか。少し小さめのベッドが良いのか、広めのベッドが良いか。愛犬の過ごし方や好みなどによって適切なベッドや寝床を考えなければなりません。犬用の床ずれ防止ベッドやマットもありますので、早めに用意してあげると良いと思います。
歩行が不安定になってきたシニア犬のために
犬は後足から老いの初期症状が表れます。そうすると、前足に負荷がかかりやすくなります。躓きやすくなる、転びそうになる、何度も立ち止まるようになる、お散歩をしたがらなくなるなどの様子が見られることがあります。後足の老いだけではなく、筋肉量の低下も原因になりやすいです。
歩行が不安定になってきたら、歩行補助ハーネスを用意してあげましょう。後足用と前足用があります。歩行状態によって片方もしくは両方を用意してあげると良いです。
まとめ
犬が老い始めた時に出る初期症状には次のような症状があります。
- ヒゲが白くなる
- 白髪が増える
- 被毛のツヤがなくパサパサする
- 薄毛になる
- 太る痩せる
シニア犬になった愛犬が快適な生活を送るために用意してあげたいもの(ベッドや寝床、歩行補助ハーネス)についてもぜひお役立てください。