短命な犬の共通点とは?
今回は、犬の中でも短命な傾向にある犬種を紹介していきますが、その前に、長生きしにくい犬に共通している特徴はあるのでしょうか。実際、短命な傾向にある犬種を見ていくと、ある共通点があることに気が付きます。
短命な犬種に共通する点は以下の通りです。
- 遺伝的に発症しやすい病気が多い
- 体が大きい(大型犬)
- 寂しがり屋
犬種ごとに見ると、短命な傾向にある犬種には、このような共通点が1つ以上見られることが多いです。
犬種によっては遺伝的に発症しやすいとされる病気を多く保有している犬種もありますし、大型犬は、小型犬や中型犬に比べると体に負担がかかりやすいなどの理由から、短命になりがちな傾向が見られます。
また、犬種には性格的な傾向もあり、飼い主にたくさんかまってもらえないと極度のストレスを感じてしまう寂しがり屋な犬種は、ストレスを溜め込みやすいため、健康被害も大きく、短命になりがちな傾向があります。
個々で見る短命な犬の共通点
上記では、犬種ごとの共通点を見ていきました。しかし、長生きする傾向にある犬種だからと言って、接し方や飼い方に問題があると、寿命を縮めてしまう恐れがあります。以下のような共通点に当てはまる場合は、寿命が縮んでしまう恐れがあるので気を付けましょう。
- ごはんの量が適切でない(多すぎる、少なすぎる)
- 適度な散歩を行っていない
- ワクチン接種などの必要な医療を受けていない
- 定期的に検診を受けていない
- 生活環境が犬に適していない
いかがでしょうか。1つでも当てはまる点はありませんか。意外と忘れがちですが、1年に1回、シニア期に入った犬は半年に1回ほど、定期的に検診を受けることが望ましいです。検診を受けることで、生活習慣の問題点や病気の早期発見に繋がります。
また、愛犬に合った生活環境は、長生きする上で非常に重要となります。ストレスを余計に溜め込まない環境を整えてあげるために、少しずつできる工夫を施していきましょう。
短命な傾向にある犬種3選
数多く存在する犬種の中でも、比較的短命な傾向にある犬種を3犬種紹介していきます。もちろん、あくまで『傾向』ですので、これらの犬種に当てはまっているから必ずしも短命と言うことではありません。その点をご了承ください。
1.グレートデン
ドイツ原産の超大型犬種であるグレートデンは、日本の住居環境にはあまり適していないということもあり、日本国内で飼育されているグレートデンの頭数は非常に少ないとされています。
グレートデンを飼育するに当たって、やはりとても広い敷地と運動できる環境が必要となるため、このような住居環境を満たさずに飼ってしまうと、ストレスや運動不足から寿命が短くなってしまう傾向があります。
また、大型犬よりも大きい超大型犬に分類されるグレートデンは、胃捻転などの突然死する危険性の高い病気を発症しやすいです。他にも拡張性心筋症やウォブラー症候群、股関節形成不全などを発症しやすいため、これらの遺伝性疾患も影響しているものと思われます。
2.セントバーナード
アニメ『アルプスの少女ハイジ』でもお馴染みのセントバーナードも、平均寿命が約8~10年と短い傾向にある犬種です。その理由の1つは、暑さに非常に弱いという点が影響しているものと思われます。
高温多湿な環境下である日本では、セントバーナードを飼育するに当たって、セントバーナードに合わせた温度管理を徹底する必要があります。しかし、これがなかなか難しく、結果として寿命が短い傾向にあると考えられます。
また、他の犬種に比べても遺伝性の病気が非常に多い犬種です。子犬期から成犬期にかけて、急激に体重が増加することもあり、この時期からすでに股関節形成不全を患う犬も多い傾向にあります。
3.ロットワイラー
強面の見た目とは裏腹に、家族に対する愛情が人一倍強いロットワイラーは、家族への強い愛情が警戒心へと変わり、しっかりしつけをしていなければ、常に家族以外に対して警戒を向けてしまうこともしばしばあります。
この警戒心がストレスとなり、健康面に被害を及ぼすこともあるため、子犬の時期から他者との関わりを増やすなど、社交性を身に着けさせることも重要となります。
また、他の大型犬に比べても運動量が必要な犬種です。1日2時間程度を目安に散歩が必須条件となるため、この条件をクリアしなければ、ストレスを溜めてしまったり、運動不足となってしまったりします。
さらに、ロットワイラーは遺伝的に癌を発症しやすい犬種とされています。そのため、小さな異変も見逃さず、定期的に検診を受けたり受診したりする必要があります。
これらの理由から、ロットワイラーは平均寿命が10年未満と犬種の中でも短命な傾向があると考えられます。
まとめ
今回は、犬種の中でも短命な傾向にある犬種を紹介してきました。日本国内では住居環境などの理由から、小型犬が好まれる傾向にあるため、比較的犬の平均寿命は長い傾向にあります。
しかし、短命な傾向にある犬種でなくても、生活環境や生活習慣によっては寿命が縮んでしまう恐れがあるため、日頃から飼い主がしっかり管理をしてあげることが長生きの秘訣です。