1.体内時計が狂ってしまう
何時に起きて、何時にごはんをあげて、何時にお散歩をして、何時に出かける…。わんこのお世話を決まった時間に行うことには賛否があるものの、日々通勤をしているとなると、朝晩の愛犬のお世話スケジュールも固定されがちになりますよね。
そのため、わんこの体内時計もその通りに構築されていることが多くなります。ゆっくり寝ていたい休日なのに、愛犬が必ず平日と同じ時間に起こしに来るなんて嬉しい悲鳴は、これが原因です。
ところが在宅勤務となると、通勤時より時間に余裕ができるため、分刻みのお世話スケジュールに追われなくても良くなります。その結果、愛犬の体内時計とは違ったスケジュールでお世話を進めることとなるため、愛犬は戸惑ってしまい、体内時計が狂ってしまいます。
すると「あれ?もうごはんの時間のはずなのに」「お散歩はまだ?」などとじれてしまうことも多くなり、わんこにとっては大きなストレスになります。
2.ねだってもかまってもらえない
在宅勤務で自宅にいるとはいえ、あくまでそれは「勤務時間」。飼い主さんには遂行しなければならない業務があり、遊んだり休んだりしてばかりいるわけにはいきませんよね。ですが愛犬にはそんなことはわかりません。
「飼い主さんが家にいる=お休み」と認識している愛犬にとっては「お休み=遊んでもらえる」の方程式も自動的に成立してしまいます。在宅勤務中に愛犬がおもちゃを持って来たり、身体をつついてきたりと、かまってアピールをしてきて困ったという経験のある飼い主さんも多いのではないでしょうか。
とはいえ、いつでもおねだりに応えてあげるわけにはいかないので、飼い主さんも無視したり断ったりせざるをえないタイミングが多々あるでしょう。
おねだりを断られつづけるということ、また、飼い主さんがそばにいるのにかまってくれないということも、愛犬にとっては理由が理解できないだけにストレスになってしまいます。
3.お昼寝のジャマをされる
多くの場合、在宅勤務は出勤しての勤務よりも時間に余裕がありますよね。自分のペースで業務をこなし、自分のペースで休憩をとっていると、どうしても気になるのが同じ空間にいる愛犬の存在です。
休憩中、愛犬が気持ち良さそうにお昼寝をしている姿を見かけると、癒しを求めて撫でてみたり、起こして遊んであげたくなってしまうかもしれません。
ご承知の通り、わんこは1日のうち多くの時間を寝て過ごす生きもの。普段のお留守番中ものんびりとお昼寝をしていることがほとんどです。お昼寝中に触られたり起こされたりするのは、愛犬にとってはお昼寝をジャマされているのと同じこと。
先にご紹介した「かまってもらえない」と矛盾するようですが、飼い主さんの「かまいすぎ」も睡眠時間を阻害されてストレスになるのです。お互いのタイミングがぴったり合ったときに存分に遊ぶのが解決策かもしれませんね。
4.飼い主さんへの依存が強くなりすぎる
春の自粛期間に比べると夏以降は在宅勤務の割合が減ってきた、もしくは通常の出勤に戻っているという飼い主さんも少なくないですよね。
そんな今こそ、愛犬のストレスが限界に達してしまっている可能性があるので要注意です。在宅勤務が長く続いたことにより、愛犬にとっては飼い主さんが一緒にいることが「普通」になってしまい、飼い主さんとの距離が近くなりすぎて依存が強くなる傾向があるからです。
飼い主さんへの依存が強くなると、飼い主さんがいないことに強いストレスを感じて居ても立ってもいられなくなる「分離不安症」を引き起こす可能性があります。
在宅勤務が終わってから愛犬のイタズラや破壊行動が増えた、無駄吠えをするようになった、食欲がなく嘔吐や下痢をくり返している等の場合には分離不安症を発症しているかもしれません。すみやかに動物病院を受診しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?一見、飼い主さんにとっても愛犬にとってもパラダイスのように思える在宅勤務ですが、一緒にいる時間が長いからこそ、関わり方を間違えると逆にストレスが溜まっていくことになってしまいます。
とはいえせっかくの在宅勤務ですから、お互いの「ちょうどいい距離感」を見定め、快適に過ごしていけるようにしたいですね。