飼い主さんもちょぴりつらい愛犬の「口臭」
ペロペロとお顔を舐めてくれる愛しい愛犬。しかし「口が臭い…」「臭いからやめて…」と感じた経験はありませんか?
子犬の頃はあまり口が臭う子はいないと思いますが、ある程度の年齢になるとニオイが気になる子が多いですよね。
犬の口が臭くなってしまう原因は健康上の問題がないものもあれば、病気が原因となり注意しなければいけないものもあるようです。
犬の口が臭い時の原因5選!どうすれば改善できる?
1.食糞
自分のウンチを食べてしまうワンちゃんも中にはいます。
人間の感覚からすると信じられないこの行為は、もともと野生動物であった犬にとって不自然なものではないのです。母犬が子犬のウンチを食べることはごく自然なことなので、野生の本能として残っている個体もいます。
しかし食糞癖があるワンちゃんは当然ながら口のニオイもすごいことに…。
愛犬が食糞する原因を探って止めさせるのが1番の改善策。しかし食糞してしまう原因も個体により非常に様々で特定するのがとても難しいと思います。
ある子は単純にお腹が空いているから、また別の子はウンチのニオイが美味しそうだから、そして別の子はストレスが原因などなど…。
ある程度、成長と共に落ち着くことが多いようですが、食糞癖がついてしまうとウンチを食べることが習慣化してしまうので食べさせないことが1番。
まずはお腹が空かないように適切なご飯の量を心がけ、フードの種類を変えたり、便臭がしないようにするサプリメントを与えるなど工夫してみましょう。そして可能であればすぐに片付けてしまい、食べることが出来ない状況を作りましょう。
2.ストレス
犬はストレスを感じた時に一時的に口臭が強くなることがあります。
ストレスによる緊張で唾液の分泌が減ってしまい口腔内が乾燥します。その結果、口腔細菌が増えニオイも強くなってしまうよう。
犬のストレスサインのひとつに「あくび」があります。頻繁にあくびを繰り返し、なおかつ口が臭い時はストレスを感じている可能性が高いです。
水分補給とストレス発散で口臭を改善してあげましょう。
3.口腔内の乾燥
上記のように犬は口腔内が乾燥してしまうと口のニオイが強くなります。
通常、口腔内は唾液で湿っているのですが、口を開けている状態が長く続くと乾燥してしまい、口の中のニオイが凝縮され臭くなります。
犬の口腔内が乾燥する原因はストレス以外だと水をあまり飲まない、上がった体温を下げるためのパンティング(口を開けてハアハアと息をすること)など。
夏はパンティングのため、そして冬は寒さから水を飲む量が減ることが多いので、これらも原因のひとつになります。
水を積極的に飲んでくれない子は、フードにスープを加える、またヤギミルクなどを与えてしっかりと水分摂取をすることで口臭も防げる可能性があります。
また室内の温度や湿度も口腔内の乾燥に影響しますので適切な環境を保ってあげましょう。
4.口腔内トラブル
犬の口が臭くなってしまう原因でもっとも多いのが、歯周病をはじめとした口腔内トラブルになります。
- 歯肉炎
- 歯周病
- 口内炎
- 腫瘍
口腔内のトラブルは歯石が原因となることが多く、歯肉炎、歯周病は歯石により炎症を起こしてしまう病気です。
歯石は細菌の塊なので放置し続けるとやがて歯肉に細菌が入り込み炎症を起こしてしまいます。
歯肉炎は歯肉だけが炎症を起こす病気。そして歯周病は歯肉炎による炎症が更に悪化した状態。歯肉だけでなく歯を支えている骨や靭帯にまで炎症が起こる病気です。
犬の口内炎は歯石が原因となることもありますが、その他外傷や免疫力の低下などでできてしまうことも。
また口の中に腫瘍ができることで口のニオイが強くなることもあります。特に悪性の場合は歯周病とお同じような強い腐敗臭がすることがあります。
口腔内トラブルによる口臭を改善するには歯磨きが一番大切ではあります。しかし歯磨きが苦手なワンちゃんも多いですよね。
基本的には小さな子犬のうちからしっかり慣れてもらうのが良いのですが、どうしても歯磨きできない子は歯磨きガムや口臭改善のサプリメント、また食べるだけで口腔内のケアをできる商品もたくさん販売されているので試してみるのも良いと思います。
炎症を起こすほど歯石がひどい場合はしっかりと獣医さんに診てもらいましょう。
5.内臓の疾患
犬の口が臭い原因はもしかすると内臓の病気が関係しているかもしれません。内臓疾患がある犬は口臭が強くなることがあります。
肝臓や腎臓を患っている場合、アンモニアのようなニオイ。肝臓は有害物質を解毒し分解する臓器。そして腎臓は老廃物を体外に排出する働きがあります。それらの機能が上手く働かないため口臭に繋がるよう。
胃を患っている犬は酸っぱいニオイ。胃に不調がある時は胃酸の分泌が増えるため胃酸のニオイでもある酸っぱいニオイが口臭となるようです。
腸に異常がある犬は排泄物のような口臭がすることがると言われます。腸閉塞になってしまうと腸内の便が正常に移動することが出来ないためきつい口臭になることがあります。
内臓疾患が原因で口が臭くなってしまう場合は、根本的に病院での治療が必要になります。
内臓を患っている犬は口臭以外にも嘔吐や下痢、食欲不振など何かしら症状があるはず。愛犬の病気のサインを見逃さないようにしましょう。
まとめ
あなたの愛犬のお口のニオイはどうですか?
子犬の頃からしっかり歯磨きをしていて、口腔内が綺麗なのに臭いようであれば病気やストレスが原因の可能性もあります。
愛犬の行動と共に口の中もしっかりチェックして必要な改善策を実行してみてください。