犬は人間の言葉を理解しているの?
犬は言葉が話せないため、基本的に行動や仕草、表情などで気持ちを伝えたり、読み取ったりしています。では、犬はまったく人間の言葉を理解していないのでしょうか。
実は、犬がまったく人間の言葉を理解していないとは言い切れません。たしかに、人間の使っている言葉を明確に、すべて理解しているわけではありません。
しかし、飼い主の行動と言葉を日々観察しているうちに、「こういう意味なのかな?」という大まかなニュアンスは理解していると考えられています。
また、人間と共存してきた長い歴史を持つ犬には、遺伝的に人間の表情や声のトーン、行動などから感情を読み取る能力、さらには先を読む予想する能力が長けています。
こうした遺伝的に受け継がれている能力によって、犬はある程度、人間の話す言葉にどのような意味やニュアンスが含まれているのかを理解しているという説が、現段階では濃厚です。
犬に絶対言ってはいけない言葉とは?
犬は人間の話す言葉を100%理解はできていません。しかし、ニュアンスや意味を大まかに理解することはできます。したがって、犬が傷つくような言葉を言っていると、犬もその意味を理解し、深く傷ついてしまう恐れがあるのです。
では、犬に絶対言ってはいけない言葉には、どのような言葉があるのでしょうか。
1.あっちに行って!
忙しい時や、こちらに近付いてほしくないタイミングなど、愛犬に向かって「あっちに行って!」と冷たく、強く言ってしまっていませんか。
「あっちに行って!」という言葉自体を明確には理解していなくても、「飼い主さんが自分に嫌な感情を抱いている」「なんだか嫌われた気がする…」といった大まかな意味は理解してしまいます。
すると、「もう僕は必要ないのかも」「もうかまってもらえないのかも」と不安や恐怖といった感情を抱いてしまい、深く傷つけてしまう恐れがあります。
2.邪魔
「あっち行って」と似た言葉ですが、「邪魔」という言葉を言う際、多くの人が無意識のうちに、強い口調で発していたり、面倒くさそうな表情で発していたりします。こうした表情と言葉を組み合わせて、犬はその言葉の意味を理解してしまいます。
また、中には無意識のうちに手をシッシッと払うようなジェスチャーを入れて「邪魔」と言ってしまう人もいます。こうしたジェスチャーを交えてしまうと、余計に犬は明確に意味を理解してしまいます。
「ここにいちゃいけないの?」「一緒にいたいのに、飼い主さんが嫌がっている」と理解してしまうと、仲間意識の強い犬にとっては大きなダメージとなります。このような言葉やジェスチャーは絶対にやめてください。
3.「もう嫌い」
愛犬がいたずらばかりしている時、あるいは問題行動を頻発している時、ついつい精神的に限界を迎えてしまい「もう嫌い」という言葉を言っていませんか。短い言葉ですが、この言葉を発している時の表情は、ひどく冷たく、声のトーンも低いことが多いです。
すると、その表情の変化や声のトーンの低さに犬は敏感に反応し、「どうしたのだろう」と飼い主のことをジッと観察します。
その後も飼い主がかまってくれない、無視するといった態度によって、「嫌われたかもしれない」と明確に意味を理解することがあります。
こうした心理を活用し、しつけを行う方法もありますが、「嫌い」というように衝撃の強いワードは、犬にとってトラウマを植え付けるニュアンス言葉となる事があります。どんなに大変でも「嫌い」という言葉は言わないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は人間の言葉を完璧に理解していません。しかし、そのニュアンスは汲み取る能力に長けているため、大まかな意味は理解できてしまいます。『親しき仲にも礼儀あり』という言葉があるように、犬が傷つくような言葉は言わないようにしましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
雰囲気でも読み取ってしまうので、愛犬達に使う言葉を選ぶようにしてます。