高齢化している犬たち…死期が近付いたら準備を
すでにシニア期に入っている高齢犬の場合、考えたくはないですが、やはり行く行くは先に旅立ってしまうことを考えなければいけません。
「まだ元気だから…」と愛犬が亡くなってしまったときのことを考えていないと、いざ突然その時を迎えた際、満足の行く見送りができなくなってしまう恐れがあります。
また、犬が亡くなった時、悲しみに暮れる飼い主には大変なほど、やらなければいけないことが次々とやってきます。事前にその段取りを知り、必要な準備をしておくことで、ゆっくり、安心して愛犬を看取ってあげることができます。
犬が亡くなる前にあなたがするべきこと
では、犬が亡くなる前に私たち飼い主ができることは何があるのでしょうか。静かに安心して愛犬を見送ってあげるためにも、事前に準備をしておくことは大切です。犬が亡くなる前にすべきことをいくつか紹介しますが、それと共に、後悔がなるべく少なくなるように愛犬との思い出を作ることも大切ですよ。
1.どこで看取るか事前に家族で決めておく
まずは愛犬が亡くなる際に看取る場所を家族で決めておく必要があります。基本的には、入院先の病院で看取るか、自宅で看取るかの2択です。
病院で看取る場合、延命治療などの必要な治療を受けながら最期を迎えることができるというメリットがありますが、病院によっては面会時間や付き添える人数が決められている場合もあるので、事前にその点を確認する必要があります。
一方、自宅で看取る場合は、愛犬が住み慣れた環境で最期を迎えることができるというメリットがあります。また、家族全員が揃いやすいので、皆に見守られながら見送りやすいというのも特徴です。
しかし、自宅で看取る場合は、亡くなった直後から飼い主自身が適切な処置(死後硬直までの段取りや葬儀までの安置場所など)を行う必要があるので、余裕を持って準備しておく必要があります。
2.どのように見送るか葬儀の検討をする
基本的に愛犬が亡くなった際、火葬をすることが望ましいですが、火葬の方法、葬儀の方法にも種類がたくさんあります。基本的には、以下のような火葬・葬儀方法があります。
- 合同火葬
- 個別火葬
- 訪問火葬
- 土葬
この4つの方法が主流です。合同火葬の場合は、他のわんちゃんと一緒に火葬されるため、費用が抑えられるというメリットはありますが、1匹ずつ立ち会ったり骨を拾うことができません。
個別火葬には、一任型と立ち会い型と呼ばれる2種類があります。専用の葬儀場で行うことと流れは基本的に同じですが、一任型は、愛犬の遺体を葬儀場に預け、火葬からお骨拾いまでをすべて葬儀場側が行います。立ち会い型の場合は、火葬に立ち会い、火葬後はお骨拾いも飼い主が行えます。
最近増えてきた訪問火葬は、時間や日付に関係なく、自宅まで火葬車が来て行うことができるというメリットがあります。お骨拾いや愛犬の骨をペンダントにするなど、サービスは業者によって違うので、事前に確認しておきましょう。
3.亡くなった直後の対応を調べておく
愛犬が旅立った直後は、飼い主も悲しみに暮れているはずです。しかし、愛犬が亡くなって2~3時間後から死後硬直が始まるので、体が硬直する前に棺桶に入るよう体を丸めたり、目を閉じてあげたり、鼻の穴や耳などの穴にガーゼやティッシュを詰めるという作業が必要となります。
また、きれいな状態で見送ってあげるためにも、愛犬を安置する場所(ダンボールや棺桶など)には、タオルやペットシーツなどを敷いてあげる必要もあります。
さらに、死後硬直後、徐々に生き物の体は腐敗してしまうので、早めに火葬や土葬などの手続きをとったり、ドライアイスや保冷剤で体を冷やし、腐敗の進行を抑えるといった対応も重要です。
4.亡くなった直後に必要な物を用意しておく
前述した通り、亡くなってすぐに死後硬直が始まります。そのため、亡くなった後は悲しみに暮れる暇もなく、さまざまな準備をしなくてはいけません。
その準備のために必要な物を事前に用意しておくことも重要です。事前に用意しておけば、調べておいた手順を踏みながら、ゆっくり愛犬の遺体と向き合いながら、葬儀の準備を進めていくことができるからです。
亡くなった後に必要な物は、どのように見送りたいかにもよるので、事前に家族で話し合い、準備するものを購入し用意しておきましょう。
5.見送り後に必要な手続きも事前に確認
愛犬を埋葬し、愛犬との思い出に浸ってる最中ではありますが、犬が亡くなった場合、亡くなってから30日以内に役所へ死亡届を提出しなければいけません。これは義務として課されているので、必ず行わなければいけません。
最期の時まで愛情をたっぷり注いであげましょう
愛犬が亡くなった時のことを考えるのは、飼い主として悲しい気持ちになってしまいますが、大切な愛犬だからこそ、最期の時をゆっくり、家族全員で見送ってあげたいですよね。そのためには、事前に必要な情報を集め、準備をしておくことがとても重要です。
すでにシニア期に入っているわんちゃんの飼い主さんは、思い出をたくさん作りながら、いざその時が来たときのために、少しずつ準備をしておきましょう。