NG行為①ご飯をすぐにあげる
ご飯を早く出して欲しいという要求のために、ワンワンと吠えたり飛び跳ねて暴れたり、キッチンでいたずらをしたりする様子が見られた時に絶対にしてはいけないのが、ご飯を急いで用意して与えることです。
犬の要求に従ってご飯を与えることになるため、要求のための行動が定着してしまい「騒げばご飯がもらえる」と覚えてしまうのです。
そのため、ご飯が欲しいと思った時に騒いだり暴れることが習慣化してしまい、どんどんその行動が激しくなってしまう可能性があります。軽く要求吠えをしてもご飯がもらえない場合、さらに大きな声で吠えたり飼い主さんに攻撃してきたりすることも考えられます。
要求の行動が激しくなる程、無視することもできなくなってさらに強化。そうすると、それらの行動をやめさせることもむずかしくなり、改善に時間がかかってしまうでしょう。
これはご飯の要求に限らず、散歩や遊び、おやつなど犬が何かを求めて起こす行動についてはすべて同じことが言えると思います。犬の要求は、その意思をくみ取りつつもすぐに応えてしまわないように気をつけましょう。
NG行為②叱る、言い聞かせる
犬がご飯を要求して吠えている時などは、「うるさい!」「コラ!」などと叱ってもあまり意味がありません。また、長々と説教をするように言い聞かせても同じことが言えると思います。
犬が要求のために騒いでいる時、叱るためだとしても犬に向き合って関わると犬が喜んでしまったり、「もっと騒げば要求を聞いてもらえるかもしれない」と勘違いしてしまったりします。
自分に注目を集めるために要求吠えをしている時は、特にそのような誤学習をさせてしまいがちなので、要求吠えをしている間は犬と目線を合わせたり声をかけたりせず無視するようにしましょう。
また、叱ることで犬が逆上してくることもあります。動物の本能として、食べ物に関しては気が荒くなってしまう犬も多く、空腹時は時に気が立っているので叱ることでさらに強く吠え返してきたり、噛むなどの攻撃行動に出ることもあるので注意しましょう。
NG行為③対応が一貫していない
「ご飯ちょうだい!」「何か食べたい!」と愛犬からの要求があった時に、その時々で飼い主さんの対応が変わることもよくありません。どのようなしつけについても同じですが、犬が取った行動に対して、飼い主さんの対応や行動が一貫していないと犬は混乱してしまいます。
同じことをしても、怒られる時もあれば許される時もある、お父さんは怒らないけどお母さんは怒る、というようなことがあれば犬は何が正しい行動なのか理解できないでしょう。
そのため、ご飯を要求して吠えたり暴れたりした時に「うるさい!」と怒られる時もあれば、「はいはい、どうぞ」とすぐにご飯を出してくれる時もあると犬はどうすればいいかわからないと思います。飼い主さんの気分やその時の状況によって、対応を変えることはできるだけ避けるようにしましょう。
まとめ
食べることが大好きな犬にとって、ご飯の時間は1日のメインイベントと言えるほど楽しみなことだと思います。そのため、飼い主さんがキッチンに立ったり、ご飯の時間が近づいたりすると「早く早く!!」と吠え出したり、キッチンで飛び跳ねて騒いだりすることもあるでしょう。
しかし、そうしたご飯の要求行動に対して、すぐにご飯を出してあげると自分の要求が通ったと思って、その行動が日々くり返されるようになるでしょう。また、興奮状態にある犬を強く叱ったりすると逆上して、攻撃性が高まる危険性もあります。
基本的には犬の要求に対しては、冷静に無視をすることが効果的。その時々で要求に従ったり、叱ったり、無視したりと対応を変えると犬は混乱しますし、要求行動が改善されにくくなってしまうので、一貫した対応を心がけましょう。