「甘やかす」と「愛情を与える」の違いがわかりますか?
「愛犬が喜ぶから」という理由で人間の食べ物を与える
甘やかすと愛情を与えるのどちらでしょうか。答えは「甘やかす」でしょう。なぜ人間の食べ物を与えるのでしょうか。
ドッグフードでは栄養が不足してしまうからでしょうか。きっと違うと思います。飼い主が何か食べていると愛犬が欲しがるからです。ク~ンと甘えた声を出しておねだりするからです。そして、与えると喜び自分の側を離れようとしないからです。
愛犬が自分にだけ懐いてくれない、食べ物があると自分のところに来てくれる、といった理由で人間の食べ物を与える人もいます。
愛犬が喜ぶからという理由で好き勝手に人間の食べ物を与える行為は、ただただ犬を甘やかす行為です。その時間は犬も人も幸せかもしれませんが、肥満や病気の原因になってしまってはどうでしょうか。
「愛犬が嫌がるから」という理由でお手入れを怠る
たとえば、“歯磨きを嫌がるので毎日歯磨きガムを食べさせている”というのは甘やかすと愛情を与えるのどちらでしょうか。答えは「甘やかす」でしょう。
実際、歯磨きガムを食べさせている愛犬の歯や口の中の健康はどうでしょうか。歯石がたっぷりと付着していませんか?ひどい口臭があるのではありませんか?全身麻酔が怖いから歯石は放置したままだという飼い主さんも多いようです。
ブラッシングを嫌がるから毛玉ができやすい。爪切りを嫌がるからと爪を伸ばし過ぎた結果、血管や神経も伸びてしまっている。耳掃除なんてしたことがないから耳の中は耳垢だらけで外耳炎を発症している。こういった犬は意外と多いものです。
愛犬が嫌がることを無理にしないことの全てが愛情なわけではありません。必要なお手入れを怠ることは甘やかす事と同じです。愛犬の健康を守るためには慣れるまで根気強くお手入れを続けること、もしくはプロの手を借りることも必要です。
「可哀想だから」という理由で叱らない
遊んでいて興奮し、思わず飼い主の手を噛んでしまった。ただ遊んでいただけだし、ケガをしたわけでもないし、「いた~い!やめてよ~!」と言って済ませ叱らなかった。これは甘やかすと愛情を与えるのどちらでしょうか。答えは「甘やかす」でしょう。
犬が間違った行為をしてしまった時、叱ってあげることが愛情です。間違いであることを教えてあげなければなりません。可哀想だからといって叱らないことはただの甘やかしです。飼い主さんの手を噛んでも叱られることのない犬は、手を噛むことが悪い行為であることを知りません。
他人の手を噛んでしまい、トラブルに発展してしまったケースも存在します。大怪我を負わせてしまったらどうでしょう。殺処分されてしまう可能性だってあります。可哀想だからという理由で叱らないことは「甘やかす」といことであり、犬を不幸にしてしまうことがあります。
犬に「愛情を与える」とは…
あれもそれも「甘やかす」ということなら一体何が「愛情を与える」ということなの?と不満に思われるかもしれません。私が思う犬に愛情を与えるということの最上級は「犬を犬として扱うこと」です。
つい犬を擬人化してしまいますよね。SNSで他人に評価されるためのアクセサリーのように扱う飼い主もいます。犬は犬として扱われることが何より幸せで安全だと思います。そして、全ての要求に応えないこと、「NO!」と言えること、褒めてあげること。
間違った行為を叱ってあげることは重要なことですが、叱ってばかりでは犬だって不満です。正しい行いができた時は思いっきり褒めてあげることで犬は飼い主の愛情を感じることができます。
まとめ
- 「愛犬が喜ぶから」という理由で人間の食べ物を与える
- 「愛犬が嫌がるから」という理由でお手入れを怠る
- 「可哀想だから」という理由で叱らないこと
この3つをテーマに犬を「甘やかす」のと「愛情を与える」のには違いはあるのか、その違いはどのような違いなのか、ということについて解説しました。甘やかすと愛情を与えるのどちらなのかわからず不安な時は、あなたが行おうとしている行為が愛犬を幸せにするのか不幸にするのか、どちらなのかを深く考えてみると良いです。
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20代 男性 匿名