1.迎えたばかりの犬をすぐにお散歩に連れて行く
愛犬とのお散歩は何より楽しみで仕方がないと思います。しかし、新しいお家に迎えられたばかりの犬は慣れない環境にとても緊張しています。不安な気持ちでいっぱいです。見知らぬ音やニオイに敏感になり、恐怖を感じています。まだ飼い主さんや家族との信頼関係も不十分です。
そんな中お散歩へ連れて行ったら犬はどんな気持ちでしょうか。あなたが知らない町に引っ越してきた時と同じようにドキドキとした気持ちでいます。初めて学校へ行った時やクラス替えがあった時。初めてアルバイトをした時や就職したばかりの時。緊張や不安でいっぱいでしたよね。犬も同じように感じます。
犬を迎えたばかりの時は、まずは自宅の環境に慣れてもらいましょう。外を安全にお散歩するためのしつけも必要です。
子犬のお散歩デビューはワクチンの接種を終えてから
生後2ヵ月から3ヵ月ほどの子犬を迎えた時、感染症を予防するための混合ワクチンの接種を終えていません。感染症を予防するためにはワクチンを接種した後にお散歩デビューする必要があります。
また、ワクチンを接種した後は体調を崩しやすいため、しばらくは自宅で安静にしなければなりません。お散歩デビューのタイミングがわからない時は獣医師に相談し、子犬の体調をよく確認してから外へ出るようにしましょう。
抱っこした状態で自宅の庭に出て外の空気を吸わせてあげる、抱っこした状態で近所を5分歩く、この程度であれば良いと思います。いきなり外を歩くよりも少しでも慣れておくためです。
2.迎えたばかりの犬と先住犬をいきなり会わせる
先住犬がおり、新しく犬を迎えるときは、犬同士を会わせるタイミングが重要です。お互いの存在がストレスになり、体調を崩してしまうことがあります。緊張や不安から喧嘩になってしまうことがあります。
先住犬はテリトリーを守ろうとしますから他の犬の存在に警戒し、新しく迎えた犬や飼い主さんや家族に対しても攻撃的になってしまうかもしれません。
後輩犬はケージの中で過ごす
迎えたばかりの時は、犬同士が慣れるまでの間、後輩犬はケージの中で過ごします。先住犬は近寄ろうとしないかもしれません。ニオイを嗅ぎにやってくるかもしれません。唸り声をあげて攻撃しようとするかもしれません。
犬たちの様子をよく観察し、実際に会わせるタイミングを見極める必要があります。すぐに仲の良い様子を見せることもありますが、ストレスになりやすく体調を崩す恐れがあります。体調の変化にご注意ください。
3.迎えたばかりの犬に家の中を自由にさせる
家に慣れてもらうためにと、すぐに家の中を自由にさせてしまうことがあります。しかし、粗相の原因になりやすく、トイレトレーニングが上手くできない原因にもなりかねません。
犬を迎える前にトレイを用意しておき、犬が家に到着したらすぐにトイレの場所を教えてあげます。迎えてすぐに自由にさせるのではなく、その日一日はケージの中でゆっくり休ませてあげると良いです。ケージから出たがる時はサークルを用意し、自由にできる範囲を制限すると良いと思います。
犬が自由にくつろぐことができる専用スペースとトイレを用意し、「あなたの場所はここだよ」ということをしっかり覚えてもらうためにもすぐに家の中を自由にさせることはしない方が良いでしょう。
4.迎えたばかりの犬だからと家からほとんど出さない
犬を迎えたばかりの時、お散歩することや外へ出すことに不安を感じるかもしれません。子犬はワクチンの接種を終え、成犬は必要なしつけを十分に行った後、お散歩が可能になったら積極的に外へ出かけてみましょう。他の犬や人との触れ合いが社会化の勉強になります。
いきなり交流しなくても大丈夫です。お散歩の時に他の犬や人とすれ違う、挨拶を交わす、これだけでも十分です。
事故に遭ったらどうしよう、犬同士で喧嘩になったらどうしよう、逃げだして迷子になったらどうしよう、いろんな不安があると思います。しかし、家に閉じ込めてばかりいると社会化を学ぶ機会がありません。人間社会で犬が安全に健康に暮らせるよう、少しずつ学ぶ機会を与える必要があります。
まとめ
迎えたばかりの犬に絶対してはいけないNG行為について4つのテーマで解説しました。
- 迎えたばかりの犬をすぐにお散歩に連れて行く
- 迎えたばかりの犬と先住犬をいきなり会わせる
- 迎えたばかりの犬に家の中を自由にさせる
- 迎えたばかりの犬だからと家からほとんど出さない
新しい環境に犬は緊張しています。不安な様子も見てわかるはずです。犬がケージから出てこない時はそっとしておいてあげましょう。慣れれば楽しく過ごすことができます。犬の様子を見ながら環境に慣れるためのサポートをしてあげてください。