犬が舌を出しっぱなしにする心理3選!
ペロンと出ている愛犬の舌も可愛いもの。犬の舌は食べるためだけでなく、体温調節やグルーミングの道具としの役割もあります。
人の舌と比べるととても自由自在に動かすことが出来る犬の舌。どんな心理の時に出しっぱなしになってしまうのでしょうか。
1.暑い
暑い季節やたくさん走って遊んだ後などに舌を出したまま「ハアハア」と息をする愛犬の姿を見たことがありまよね。これは上昇した体温を下げるための行為になります。
犬は人間のように汗をかいて体温を下げることが出来ないので舌と呼吸で体温調節します。口を開けて舌を出しっぱなしにして呼吸することで唾液を蒸発させ体温を下げています。
2.興奮している
犬は精神的に興奮している時にも舌を出しっぱなしにすることがあります。
楽しくたくさん遊んだ後や飼い主さんが帰宅した時など、嬉しさから興奮して舌が出たままになってしまうことも。
呼吸の回数が多く荒い時ほど興奮度が高いサイン。呼吸数が増えることで自然と舌が出てしまうよう。
またお散歩などの運動が大好きな子は嬉しい気持ちの精神的な興奮と、運動後に上昇した体温の調節のために舌が出ることがあります。
3.リラックスしている
寝ている愛犬がペロンと舌を出していたことはありませんか?犬はリラックスしている時にも舌を出しっぱなしにすることがあります。
犬も人も緊張すると筋肉がこわばってしまうもの。逆にリラックスすると体中の筋肉が緩んできます。口周りの筋肉もリラックスすると緩むので舌が出てしまうことがあるようです。
飼い主さんのすぐ隣で舌を出しながら落ち着いた呼吸で愛犬が寝ている時は、最高にリラックスした状態と言えるでしょう。
犬が舌が出しっぱなしにするのは病気の可能性もあります
熱中症
犬種や個体にもよりますが、犬は比較的寒さに強く暑さに弱い生き物。
そして汗をかくことがほとんどないので体温調節が苦手です。体温調節のために呼吸と舌を使って一生懸命体温を下げようとしますが、追いつかない場合は熱中症を引き起こす可能性もあります。
犬は体高が低いため地面に体が近く、暑い真夏のアスファルトからの熱を直接体に受け取ってしまいます。そのため人よりも熱中症のリスクが高くなります。
てんかん
てんかんとは脳の機能に異常が起き様々な発作が起こる病気。
体の一部だけが一瞬収縮する小さなけいれんから、体全体が大きくけいれんし意識を失ってしまう発作まで多々あります。
このてんかん発作が起こる前に舌が出しっぱなしになることがあるよう。同時に唇を舐める仕草もよく見られます。
てんかん発作が起こる前の予兆と言えるので、てんかんが疑われる子の飼い主さんは心の準備がしやすいと思います。
動物病院を受診する際は発作時の動画があると診察がスムーズです。激しくけいれんする愛犬を目の前にすると飼い主さんもパニックになってしまうと思いますが、発作時に愛犬に触れたり声をかけても発作が治まることはなく、大きな声で話しかけるとかえって発作を誘発する場合もあります。
周囲にぶつかるような物があれば移動し、動物病院に提出する動画を撮影するなどして出来る限り冷静に対応しましょう。痙攣をおこしている愛犬を目の前にするとやはり気が動転します。動画撮影は無理のない場合のみと考えましょう。
口腔内のトラブル
口腔内に起きているトラブル、また病気などで舌を口の中に収めておくことが難しくなってしまい出たままの状態になってしまうこともあります。
犬が虫歯になることは稀ですが非常に歯石はつきやすく、犬の口腔内トラブルの原因はほとんどが歯石になるといわれます。
歯周病、また硬いオモチャを噛んでが歯が折れてしまった、歯並びの悪さや口腔内に出来た腫瘍なども舌が出たままになる原因になりえます。
僧帽弁閉鎖不全症
犬の心臓病で最も多いといわれるのが僧帽弁閉鎖不全症になります。
高齢の小型犬に多く起こる病気で、お座りの状態で舌を出したまま荒い呼吸をしていることが多いとこの病気が疑われます。
僧帽弁閉鎖不全症は心臓内の弁に異常が起き肺水腫や心不全を引き起こす危険性もある怖い病気です。夜中から早朝にかけてひどい咳が出る、喉に何かが引っかかっているような咳払いを頻繁に繰り返すなどの気になる症状が見られる場合はすぐに動物病院を受診しましょう。
まとめ
運動後や暑い季節などに愛犬の舌が出たままの状態になっているのはよく見る姿ですよね。
体温調節やリラックスしている精神状態の表われであればもちろん問題ありませんが、過剰に興奮している場合は落ち着きを取り戻せるよう対処してあげましょう。
また舌が出しっぱなしの状態が続く時は何らかの病気の可能性もあるようです。呼吸が荒くなるなど、普段の愛犬とは違う様子が見られる時は早めに動物病院を受診しましょう。