1.嬉し過ぎて興奮している
犬にとって「お散歩」は本能的な欲求の1つ
お散歩があまり好きではないわんちゃんもいますが、お散歩前に暴れてしまうわんちゃんには「お散歩大好き」な子が多いのではないでしょうか。
犬にとって「歩き回ること」は本能的な欲求の1つであるため、毎日のお散歩を楽しみにしているわんちゃんが多くいます。
超小型犬や小型犬のわんちゃんはもともと足腰が弱い子も多いのでお散歩の強度はそれほど必要ありませんが、小型犬であっても豊富な運動量が必要な子や中型犬以上のわんちゃんにとってはしっかりとお散歩に行くことは健康面においても重要な習慣です。
犬は嬉しくて我を忘れることもある
犬は興奮すると我を忘れ、飼い主さんの指示を聞くことが困難になることもあります。犬は「怖い」「不安」「怒り」などのネガティブな感情だけでなく、「嬉しい」「楽しい」というポジティブな感情でも興奮状態になりやすいところに注意が必要です。
2.飼い主さんを急かしている
催促の気持ちで暴れてしまう場合も
飼い主さんは「犬のお散歩にはリードを装着して、マナーバッグを持っていかなければいけない」ということを理解できます。
しかし犬は「お散歩の準備がなぜ必要か」ということは理解できません。そのためお散歩の準備をしたり上着を着たり靴を履いたりする飼い主さんを「早く早く!」と急かして暴れてしまうことがあります。
「要求吠え」などの問題行動に繋がる恐れも
この時愛犬は飼い主さんを見ながら吠えたりジャンプしたりしていることも多く「なんで行かないの?!」という声が聞こえてきそうなほどです。飼い主さんが荷物の準備をしたり靴を履いたりしている時に愛犬が我先に玄関のドアの前に行き、もどかしそうに地団駄を踏むように足踏みをしていることもありますね。
飼い主さんに要求を伝えるために吠えることを「要求吠え」と言いますが、要求吠えの癖がついてしまうと日常の中で要求がある度に執拗に吠えるようになる恐れがあります。
もし飼い主さんがお散歩前に「早く行きたい」と要求する愛犬を制御することなくお散歩に出発してしまうと、愛犬は「吠えたからお散歩に出発できた」と勘違いの成功体験を得てしまうことも要求吠えの原因となります。
愛犬を落ち着かせる方法
興奮を鎮めることが重要
恐怖にしろ嬉しい気持ちにしろ、愛犬を興奮状態にさせることにはデメリットが多くあります。興奮した犬は我を忘れてしまい、飼い主さんの指示を聞くことができなくなります。興奮のあまり玄関から脱走してしまったり、リードを引っ張って走り出してしまうと危険です。
また興奮は加速しやすいということもあり、興奮した状態でお散歩に出かけると他の犬や街の音を聞いた時にさらに興奮が増長してしまう恐れもあります。お散歩前に愛犬が何らかの気持ちによって興奮してしまった時は、愛犬の興奮を鎮めてからお散歩に出発するようにしましょう。
犬を落ち着かせる3つのポイント
愛犬が興奮によって落ち着きをなくしている時は「愛犬をかまわないこと」が重要です。
- 見ない
- 触らない
- 話しかけない
愛犬が興奮して吠えてしまっても、しばらく愛犬を「無視のしつけ」でかまうのを止めます。愛犬が落ち着きを取り戻してから愛犬とのコミュニケーションを再開することで、愛犬に「落ち着いていると良いことがある」と理解してもらいます。
リード着用時はコマンドを伝える
お散歩バッグを取り出したりリードのカチャカチャという音を聞くと、お散歩の良いイメージを思い出して嬉しくて興奮してしまうわんちゃんも多くいます。そのため愛犬にリードやハーネスを付ける時には「おすわり」「待て」などのコマンドで落ち着かせる習慣を付けるようにしましょう。
いったんコマンドを聞く姿勢にすることで、愛犬が自制心を保つきっかけとなります。お散歩に出ることを「ごほうび」とすることで、愛犬は「お散歩前には落ち着いた方が良い」ということを覚えていくことができます。
まとめ
「お散歩が好きだから興奮するのも仕方がない」と思ってしまいがちですが、愛犬が興奮状態のままお散歩に出発することにはリスクが多くあります。
それは愛犬が飛び出して脱走してしまったりリードをグングンと引っ張る癖に繋がるだけではなく、他のわんちゃんに吠えたり急に走り出したりする危険もあるのです。犬も感情のある動物なので、興奮することがいけないわけではありません。
しかし犬は自制心を保つことのできる動物ですので、その興奮をできるだけ抑えることができると信じてあげることが大切です。
愛犬がお散歩前に暴れてしまうようであれば、興奮を鎮めてから落ち着いてお散歩に出発する習慣を付けてみましょう。興奮を鎮める習慣をつけることは、お散歩前だけでなく日常のしつけにも大きなメリットになります。