犬の基本的な性格は1歳までに決まる
犬は1匹1匹、それぞれ性格が異なります。甘えんぼうな子もいれば、好奇心旺盛な子もいます。中には臆病に拍車がかかってしまう子もいますよね。
こうした犬の性格は、さまざまな要素が重なることで構築されます。一般的に、生後4週頃~13週頃の『社会化期』と、生後13週~1歳までの『若齢期』と呼ばれるこの期間で、後天的な犬の性格はある程度決まるとされています。
特に社会化期では、外の世界との接触が始まる時期なので、他の犬や人との関わり方や、好奇心が旺盛になり、さまざまな知識や刺激を得る時期でもあります。そのため、この時期にどのような他社と関わっているか、どのような刺激をどれだけ受けたかも大きく影響します。
犬の性格に大きく影響する要因とは?
1匹1匹個性豊かな犬たちですが、犬の性格に大きく影響する要因として、どのような要因が考えられるのでしょうか。ここでは、犬の性格を構築する上で、大きな影響を与えていると考えられる要因を紹介していきます。
1.犬種ごとの性格的傾向
さまざまな犬と触れ合うと徐々にわかってきますが、1匹1匹性格が違うとはいえ、犬種ごとに見ると「こんな性格の子が多い」という傾向があることに気付きます。
これは、その犬種が長い歴史をかけて培ってきた生活的環境や習慣、役割などが遺伝的に受け継がれていることが影響していると考えられています。
例えば、ミニチュアダックスフンドであれば、元々狩猟を担っていた犬種なので、その当時の習慣が今尚受け継がれています。そのため、好奇心旺盛で活発な子が多い傾向にあります。また、狩猟本能の一種で、警戒心が強く、飼い主以外に吠える子が多いのも1つの傾向です。
2.先天的遺伝
親をはじめとした祖先から性格の遺伝を受け継いでいるケースも非常に多いです。これは先天的遺伝と言われ、生まれ持った性格の要素となる部分です。
犬の性格を構築する上で、後天的な性格要因と先天的な性格要因がありますが、親から受け継いだ性格パターンは、先天的な要因に当てはまります。先に紹介した犬種ごとの性格的傾向も、こちらの先天性と言えるでしょう。
そのため、両親が好奇心旺盛で活発な性格であれば、子どもにもその遺伝子が少なからず受け継がれ、そうした性格的要素が含まれることが多いです。
3.過ごしている環境
普段、どこで過ごしているかという要素も性格に影響すると考えられます。例えば、常にリビングで一緒に家族と過ごしている犬と、屋外で過ごしている犬では、自立心や甘え度が異なるため、性格に大きな違いが出ます。
また、同じ室内で飼育されている犬であっても、自由に動き回れる犬とケージで飼育されている犬では、こちらも少々環境が異なるので、性格に影響が出ると考えられます。
どのような過ごし方が性格に良い影響、悪い影響を与えるというわけではありませんが、こうした過ごしている環境も性格に影響を与えると考えられます。
4.飼い主の接し方
後天的な性格の要因として最も大きい要素が飼い主です。一番近くに居る飼い主の接し方によって、後の性格が大きく決まると言っても過言ではありません。
例えば、子犬期にしつけを厳しく行っている犬であれば、その後も忠実に指示を聞く、一般的に「しっかりしているわね」と言われるような正確になりやすいです。一方、しつけをせず、甘やかしてばかりであれば、わがままに育ってしまいます。
他にも、社会化期にあまり他の犬や人と触れ合わなかったり、散歩に行く頻度が少なかったりすると、刺激を受ける機会が減ってしまい、臆病な性格になってしまう子も多いです。
こうした飼い主の接し方や生活スタイルによって、犬の後天的な性格に大きな影響を与えます。もちろん、どのような性格が良い、悪いということはありませんが、わがままになりすぎたり、極端に怖がりな性格は、後々犬にとってストレスになります。
こうした部分も考慮しながら、子犬期の愛犬としっかり向き合ってあげることも、今後お互いの生活に重要となります。
まとめ
今回は犬の性格に影響を与える要因を紹介してきました。基本的には、先天的な要因と後天的な要因の2つが組み合わさり、最終的に犬の基本性格が決まります。しかし、何度も言っているとおり、それぞれの性格は個性です。良い悪いではありませんので、その子の性格にあった過ごし方や接し方を考えていきましょう。