①まずは大人と一緒に練習する
子どもが犬を抱っこしたがるときは、まず大人の方が正しいやり方を教えて、安全に抱っこできるように練習しましょう。
犬の体の側面にしゃがみ、片手で下からお尻をすくうように支え、もう片方の手で前から胸の辺りを包み込むようにして抱えます。自分の体にぴったりとくっつけるようにすると、犬も安心して体を預けることができると思います。
犬を直立させた姿勢で抱っこすると腰に負担がかかってしまいますし、仰向けに抱っこされると犬は恐怖心や不安感を抱きます。また、持ち上げるだけで足やお尻が空中に浮いている状態では、落ち着かずに暴れやすいので体を密着させるようにしましょう。
犬が落ち着かず暴れてしまうと、子どもの力では落としてしまうこともあり、それによって犬が骨折など怪我する可能性もあるので、抱っこの仕方には十分注意しなければなりません。また、大型犬や10kg以上ある中型犬は、子どもの力で抱っこするのはむずかしいのでやらないようにしましょう。
②慣れるまでは座って抱っこする
犬の正しい抱っこの仕方を教えて、しっかりと抱っこできるようになってきても慣れるまでは座った状態で抱っこするようにした方がいいでしょう。
座った状態であれば、万が一犬が暴れて逃げ出しそうになっても、高い位置からの落下を防ぐことができるので安全だと思います。できれば大人の人も前に座るなどしてサポートしてあげるといいでしょう。
座っている状態で犬の方が近づいてきたり、ひざに乗ってきたりしたらそのまま抱き上げやすいと思います。抱き上げられることがわかっていてそばに寄ってくるということは、犬も嫌がっていないことがわかるので、子どもの場合はまず座って抱っこさせるようにしてくださいね。
③前足を持って抱き上げないこと
立っている状態から犬を抱き上げる場合など、犬の前足を伸ばすように持って引っ張り上げる人がいますが、これはとても危険なのでやめましょう。
確かに体の軽い小型犬などであれば、ひょいと簡単に持ち上げられると思いますが、引っ張り上げることで脱臼したり筋を痛めたりすることがあるので注意してください。
また、胴長タイプの犬種の場合腰を痛めることもあるので、抱き上げる際は必ずお尻と胴体両方を支えるようにしましょう。
④逃げる犬を捕まえるのはNG!
子どもが抱っこをしたいと思っていても、犬はそんな気分ではないということ場合も少なくありません。おもちゃ遊びをしたかったり、自由に歩き回りたかったりと違うことに夢中になっているときは特に抱っこを嫌がることでしょう。抱っこをしようとしたときに、犬が逃げるような様子を見せるときは無理に追いかけて抱っこするのはやめましょう。
抱っこはスキンシップのひとつですが、ある種拘束されることにもなるので好まない犬も少なくありません。追いかけて無理に捕まえてする抱っこは、人に対して不信感を抱かせる原因にもなりかねないので気をつけてください。
まとめ
子どもが犬と仲良くすることはとてもいいことだと思いますが、抱っこを含めた正しいスキンシップの仕方はまず大人が教えてあげる必要があります。
犬が好まない抱っこの仕方は、関係性を悪くしたりお互いの怪我の原因になったりもします。犬と子どもが楽しく安全なコミュニケーションをとることができるように、まわりの大人がしっかりとサポートしてあげてくださいね。