犬が『突然動かなくなる』心理4選!
1.嫌なことが起きる場所には行きたくない
犬は、経験したことを深く長く記憶できる動物です。楽しいことも嫌なことも覚えています。
大好きで信頼している飼い主さんと一緒ですらその場所へ行きたくない、と必死に拒否する場合、飼い主さんが行こうとしている方向にある「なにか」に対して強く警戒し、拒絶する意思を示しています。また、この時は尻尾が足の間に丸まっていたり、目の表情に「警戒心」や「怯え」の感情が現れています。
2.そっちに行きたくない、行きたい場所に行きたい
恐怖や嫌な経験からではなく、「この場所でもっと遊びたいから帰りたくない」「こっちの道を歩きたいから、こっちに行きたい」というポジティブな拒絶です。ポジティブな拒絶の場合は、子犬のように無邪気ではつらつとした表情をしていて、力は入っていても体はこわばっていません。
3.楽しいことが起こるかも知れないから動きたくない
「いつも、ここで会うお友達が来るかもしれない」など、楽しい経験に基づく記憶によって「ここにいたい!動きたくない!」という意思表示と思われます。
この心理が動いている時は、しっかりとした目線で一方方向を見つめ、力強く立ち尻尾もピンと立てていて鼻もなにかのニオイを嗅ぎ取ろうとするかのようにヒクヒクと動いています。
4.もう歩きたくない
疲労や足の痛み、体の不調を感じて動けなくなっている場合があります。呼吸が荒かったり、体が熱く、鼓動も早いといった様子が見られたり、愛犬の体を触ってどこか痛がる場合に動かなくなるのは、「歩きたくない、歩けない」という意思表示です。
動かなくなった時の姿勢から「固まる」理由を推測しよう
踏ん張る
飼い主さんとの同行に対して、拒否の意思を示しています。飼い主さんと愛犬が共有している経験踏まえ、愛犬の表情、尻尾の動きを観察して理由を推測してみましょう。
もし、尻尾が丸まっていて、目に脅えが見られたら「怖いこと、嫌なこと」の記憶があるからです。逆に口角が上がり、目が輝いていたら「楽しいからもっと遊びたい」などの理由で動かない…と推測できます。
立ち尽くす
耳も尻尾も立て、真剣なまなざしで一定方向を凝視していたり、尻尾を振りながら飼い主さんそっちのけで興奮している様子を見せて、その場から動かない、という時は愛犬の目線の先に、なにかとても気になるモノがあると考えられます。
例えば、飼い主さんにはまだ見えていない場所に愛犬の好きな人やお友達の犬の存在を察知していて、その場から動きたくない為に立ち尽くしているのかも知れません。
座り込む、伏せる
「お座り」や「伏せる」の姿勢で動かなくなるのは、犬にとって自分を落ち着かせるときに取る姿勢です。興奮しているように見えるのに、自分から座ったり伏せたりするのは衝動を抑えようとしているので、しばらく見守ってあげましょう。
腹ばいになる
頑なに飼い主さんの意思に従いたくないという意思表示です。表情がさえないときは、呼吸、鼓動などに異常はないか、体に触れて痛がる場所はないかを確認します。
それで異常がなく、目が輝き、飼い主さんに甘えるような表情をしていたら、愛犬が「まだここにいたい」という駄々っ子のような可愛いおねだりです。その意思を尊重しつつ、飼い主さんの意思を理解させ、指示に従うように誘導できればより深い信頼関係を築けるでしょう。
まとめ
犬は、言葉を話して自分の意思を私たちに人間に伝えることが出来ません。けれども、私たち人間は犬に対して「ダメ」「いけない」「NO」と言った拒絶あるいは制止の言葉を理解させ、その指示に従うようにトレーニングをして自分の意思を犬に伝えることが出来ます。
犬が私たちの言葉の意味や意思を理解できるのに、私たち人間が犬の意思を理解できずに戸惑うのは、私たちの努力不足、観察不足と言えそうです。
愛犬が立ち止まったとき、道の上に伏せをしたまま動かなくなった時、その目線の先には何があるのか、目の動き、尻尾などどんな感情を表しているのかをしっかりと観察してみましょう。そうすれば、愛犬が動かなくなる理由もおのずと理解できるようになるはずです。