犬が飼い主さんに抱っこしてほしがる理由
愛犬に「抱っこして♡」とせがまれたことがある飼い主さんも多いはず。なかには抱っこが苦手なワンちゃんもいますが、飼い主さんに抱っこしてもらうことに幸せを感じる犬は少なくないようです。
犬が抱っこを好む理由
実は犬にとって地面に足がつかない状態になる抱っこは、本来であれば不安を感じてしまうもの。しかし飼い主さんに「抱っこして」とせがんでくる犬はとても多いですよね。どうやら「人に飼われている犬」ならではの行動のようで、飼い主さんを信頼している証でもあります。
抱っこが好きな犬は甘えん坊が多いかも。大好きな飼い主さんに抱っこしてもらうことで「甘えたい欲求」を満たしている子もいるでしょう。愛犬を抱っこすることで飼い主さんも優しく幸せな気持ちになれるはず。そんな気持ちを愛犬も察し「抱っこは幸せなこと」と感じている子もいるようです。
また個体の性格によってはお散歩中に「歩きたくない」や「疲れたな」などの理由で抱っこをせがむ子もいますし、寒い季節になると暖をとるために抱っこを求める子もいるよう。
どんな理由であれ自身の足で歩くことが出来ない状態の抱っこを、飼い主さんにせがむのは「信頼」や「信用」の表われになります。
犬を抱っこするのは良いこと?
犬を抱っこしなければいけないシチュエーションはいくつもあるので、基本的に愛犬が抱っこを好むことは良いことです。
急な体調不良や災害時、また人通りが多い場所などで咄嗟に愛犬を抱っこしなければいけない時に嫌がれ大暴れされたら大変です。抱っこが苦手なワンちゃんは少しずつでも慣れてもらうようトレーニングしておくと良いでしょう。
そして愛犬を抱っこすること自体も、飼い主さんとの幸せなコミュニケーションの時間になるので良いことですが、頻度が高すぎるのは要注意。犬を抱っこしすぎると起こることをいくつかお伝えします。
犬を抱っこしすぎると起こること3選
1.ワガママな性格になってしまう
愛犬からの抱っこの要求につねに応えてしまい、結果的に「抱っこのしすぎ」になるとワガママな性格になってしまう可能性があります。
特に子犬の頃から迎え入れた場合、小さくて可愛らしい愛犬に心奪われ「構いたくてしょうがない」や「いつまでも抱っこしていた」と感じ、頻繁に抱っこしてしまうこともあると思います。
そして愛犬は「抱っこしてもらうことが当然」と学習してしまい、飼い主さんが家事などで忙しくどうしても抱っこできない時に不安を感じてしまうのです。
抱っこしてもらえないことの不安感がストレスとなり、吠える、噛むなどの問題行動が増えてしまうこともあります。
また中型犬や大型犬の場合は成犬になった時、飼い主さんが気軽に抱っこできないほどの体重になります。体が大きく成長したことにより抱っこできなくなっても、同じ理由で不安やストレスを感じるもの。子犬の頃の抱っこのしすぎには注意です。
2.飼い主さんへの依存心が強くなる
甘えん坊で抱っこしてもらうことが当然と感じている犬は、飼い主さんとの距離感が近すぎる場合もあります。距離感が近すぎることで、飼い主さんに対して依存心が強くなってしまうことがあるのです。
例えば在宅中はほとんどの時間を一緒に過ごし、抱っこしている時間も長く、愛犬もそれを望んでいるようであれば要注意かもしれません。
依存心が強くなると抱っこしてもらえない時だけでなく、飼い主さんの姿が見えなくなるだけでも不安を感じるようになってしまいます。
こちらの不安感もやはりストレスに繋がるため問題行動が増えてしまう可能性があります。重度な場合は分離不安症という精神障害に陥ってしまうケースも。
同じ時間を同じ家の中で過ごすのであっても、愛犬がひとりで過ごす時間も必要です。抱っこの頻度を減らしつつ、愛犬がひとりで過ごすことが出来るよう少しずつトレーニングしましょう。
3.運動不足により太ってしまう
当然ながら運動不足で太ってしまうのは犬も人も同じです。
お散歩が大好きなワンちゃんはとても多いですが、なかにはあまり歩きたがらない子もいますよね。小型犬であれば飼い主さんも体に負担なく抱っこすることが出来るので、せがまれるとつい抱っこしてしまうこともあると思います。
しかしお散歩は愛犬の心身の健康を保つためにも、しっかりと愛犬自身の足で歩いてもらうのが一番。
犬種の気質や個体ごとの体重や体力、また持病があるかないかでも必要な運動量が違ってきます。愛犬に必要な運動量を確認し、しっかり愛犬自身の足で歩いてもらいましょう。
まとめ
愛犬を抱っこすること自体はとても良いこと。災害時など咄嗟に抱っこして非難しなければいけない時は抱っこ出来ないことのほうが問題だと思います。
何事も「過剰」なのが良くないだけです。「抱っこしすぎだな」と感じている飼い主さんは、抱っこ出来る時と出来ない時があることを、しっかりと愛犬に学んでもらいましょうね。