犬がお尻を舐める…その心理とは?
「なんだかやけに静かだな…」と思い、愛犬の様子を覗ってみると、なぜか自分のお尻をペロペロと舐めていた!という場面に遭遇したことはありませんか。
人間からすると、「何しているの?」と思ってしまう不思議な行動ですが、その行動にはきちんと意味があります。ここでは、犬がお尻を舐める時の心理を解説していきます。
1.お尻が汚れていて気持ち悪い
うんちをした後、うんちが肛門付近に付着したままの場合、犬も自分のお尻に不快感を感じ、お尻を気にする素振りを見せます。その1つとして、自分の力で汚れを取ろうとお尻を舐めることがあるのです。
うんちをした後にお尻を舐めているようであれば、まずは肛門付近にうんちが残っていないか確認し、付着した状態の場合は、柔らかいウェットティッシュなどで優しく拭ってあげましょう。
2.なんとなくうんちが出切っていない感じがする
うんちをした後にお尻を舐める時は、うんちが肛門付近に付着している可能性がありました。しかし、確かめてもうんちが付着している様子がない場合は、一度うんちをしたものの、完全に出きっていない違和感を感じている可能性もあります。
特に、子犬や高齢犬の場合は、筋力が未熟であったり弱まっていたりするため、完全に自力でうんちを出し切ることが難しい事もあります。
そのため、気にする素振りを見せている場合は、お腹や肛門付近をマッサージしてあげたり、可能であれば肛門絞りをしてあげると良いでしょう。
3.イライラしている
実は、不満を感じていたり、イライラしている時にも、お尻を舐めることがあります。これは、お尻を舐めることで気分を落ち着かせようとする犬ならではの習性です。
お尻は自分の分泌物が大量に分泌される場所なので、自分の匂いが強く残っています。そのため、イライラしたり落ち着かない時にその部分を舐め、匂いを嗅ぐことで、気持ちを落ち着かせようとしているのです。
4.飼い主がかまってくれなくて寂しい
かまってアピールをしたり、ずっと待っているのに、飼い主がかまってくれないと、犬は寂しさを感じ様々な行動を起こします。お尻を舐める行動もそのうちの1つです。
先ほどもお話ししたように、お尻は自分の匂いが強く付着しています。そのため、自分の匂いを嗅ぐことで安心したり、気持ちを落ち着かせたりすることができるのです。
飼い主がかまってくれない寂しさを紛らわすために、自分のお尻を舐めている可能性もあるので、その日、あまりかまってあげられていないという場合は、きちんと愛犬と向き合う時間を設けましょう。
犬が自分のお尻をしきりに舐める時は病気の可能性も
上記では、犬がお尻を舐める時の4つの心理を紹介してきました。しかし、犬がしきりにお尻を気にしたり、舐めたりする時は、病気が隠れている可能性もあります。
よくあるケースとして、肛門嚢が炎症を引き起こしているケースです。うんちなどの分泌物が溜まり、肛門絞りをしていないと、炎症を起こすことは珍しくありません。痒みが現われるため、犬はお尻を気にする仕草を見せます。
他にも、犬がしきりにお尻を見たり、舐めたりする時は、以下のような病気が疑われます。
- 肛門周りの腫瘍
- 会陰ヘルニア
- 寄生虫
- マラセチア皮膚炎
- アレルギー性皮膚炎
特に肛門付近にしこりのようなできものがある場合は、腫瘍が疑われるので、早めに診察や検査をしてもらい、適切な処置をしてもらう必要があります。
1日中気にしているなど、あまりにも執拗にお尻を舐めているようであれば、なるべく早く病院へ連れて行ってあげましょう。
まとめ
今回は犬がお尻を舐める時の心理を解説しましたが、いかがでしたでしょう。違和感を感じるほどお尻を気にしたり、舐めたりしている時は、お尻周辺に異常が生じている可能性があります。様子を確認し、できるだけ早く動物病院で診てもらいましょう。