なぜくっついていたいの?
1.リラックスしたいから
犬がリラックスしたいとき、好意を持っている人や信頼している人にくっついて座ることがあります。その人とカラダをくっつけているだけで安心し、心から落ち着いて過ごすことができるのです。
そんなとき、くっついてきた犬と目を合わせると、耳をヘニャリと横に倒して目を細めるなどし、まるで微笑んでいるような表情に見えることがあります。そのままコロンと寝転がり、すっかりくつろいでしまうこともあります。相手が飼い主さんや家族ではない場合にもくっついて座ることがありますが、よほど信頼できる相手なのでしょう。
2.ちょっぴり警戒しているから
飼い主さんにくっついて座ったあと、しきりにニオイを嗅いだり、飼い主さんの様子を伺うような仕草や行動をすることがあります。ちょっぴり警戒しているようです。これまでに嗅いだことのないニオイを飼い主さんがつけて帰ってきたからです。初対面の人と会っていたとき、見知らぬ犬や猫と触れ合ってきたとき、初めて訪れる場所へ行ったときなどです。
もしかして、ヤキモチ妬きなのではありませんか?正体のわからぬ相手のニオイに警戒し、ヤキモチを妬き、「ぼくの飼い主さんなんだから!」と、くっついて座ったのかもしれません。
3.置いて行かれたくないから
長~いお留守番の時間が終わり、飼い主さんと過ごす夜。また飼い主さんが出かけてしまうのではないかと思い、置いて行かれたくない…と、くっついて座ることがあります。
くっついて座っていれば、飼い主さんがどこにも行けないと考えているのかもしれません。お留守番中、何か不安なことや怖いことが起きていたのかもしれません。いつもより長い時間お留守番していたため、もしかして帰って来ないのではないか…と心配していたのかもしれません。そんなときに限って、くっついて座る犬もいるようです。
4.撫でてほしいから
飼い主さんに背を向けてくっついて座ることがありますが、「背中を撫でて?」とアピールしています。背中が痒いとき、背中に不快感があるとき、飼い主さんとスキンシップをしたいときなどです。
くっついて座り、なかなか背中を撫でてもらえないときは、しきりに振り返って目を合わせ、さらにアピールしてきます。犬が背を向けてくっついてくることだけでも信頼の証ですし、家族の中でもこの人にだけ…と決めている犬もいます。
5.助け合うため
飼い主さんにくっついて座るのは、犬が野生であった頃の名残りでもあります。眠るとき、犬同士で身体をくっつけ合って眠っていました。外敵がやってきたとき、誰かがいち早く察知し、群れのみんな指示を出し、素早く伝達するための手段だったのです。
飼い主さんとくっついて座ることで何か起きたときにも素早く伝達し合い、素早く行動し、お互いの身を守ろうとしてする行動なのです。信頼している証でもありますし、飼い主さんを守りたい!という気持ちでもありますし、犬の本能や習性であるとは言え、何だかジーンとしてしまいますよね。
まとめ
犬が飼い主にくっつきながら座る時の心理には、
- リラックスしたいから
- ちょっぴり警戒しているから
- 置いて行かれたくないから
- 撫でてほしいから
- 助け合うため
などがあるようなのですが、くっついて座りたがる愛犬のことをてっきりただの甘えん坊さんなのだと思っていませんでしたか?犬は飼い主さんのちょっとした感情の変化も読み取ってしまいますが、くっついて座るとき、もしかすると飼い主さんの心の状態が不安定なときかもしれません。
いつもは飼い主さんにくっついて座ることで安心を得ている愛犬ですが、飼い主さんの心が不安定なときは「私がそばにいるからね♡」と安心させてあげたいという心理もあるのではないでしょうか。