犬に汚れが蓄積してしまう『NG行為』
1. 散歩後に足裏を拭かない
散歩帰りの犬の足裏には、土や草が付いていることがあります。指の間や爪の生え際は特に汚れが溜まりやすくなっています。足拭きシートや濡れタオルを使って、優しく足裏を拭いてあげましょう。ゴシゴシ強く擦ると、犬が嫌がり肉球にも負担をかけてしまいます。軽く拭く程度でOKです。
2. ブラッシングしない
ブラッシングは長毛種・短毛種どちらにとっても必要です。短毛種のブラッシングは不要と思われがちですが、「ノミやダニを取り除く」「血行を良くする」「新陳代謝を高める」効果があるため、ブラッシングは行うべきと言えます。
被毛の長さに合わせたブラシを使い、毛並みを整えるように、ゆっくりとかします。
3. シャンプーしない
人間と違って、汗をあまりかかないのが犬の特徴です。しかし、体から出る皮脂や古い角質といった老廃物は、体を拭くだけでは落ちにくく、シャンプーで洗い流す必要があります。急激な体温の上昇を避けるため、熱いお湯ではなくぬるま湯で洗うようにしましょう。
4. 涙やけを放置する
犬の目の周りの毛が赤っぽい茶褐色に変色することを「涙やけ」と呼びます。涙やけは、体の毛色が白っぽく薄い色だと目立ちやすいです。
ガーゼや綿棒を使ってこまめに拭いたり、点眼薬を続けることで改善されることが多いようです。
鼻涙管という管が詰まっていると涙があふれてしまい涙やけの原因になることもあります。この場合は詰まりの治療が必要になることがあります。食物アレルギーが関係している場合がありますのでアレルギー検査を行いアレルゲンがないか確認するのも有効です。
年齢を重ねると共に、いつの間にか消えていることもあります。
5. 歯磨きしない
犬の歯垢は約2〜3日で歯石になってしまいます。歯石が溜まると、口臭や歯周病・歯肉炎の原因となります。最近では無麻酔の歯石除去も行われているようですが、歯周ポケットの歯石をしっかりと除去する(ルートプレーニング)を行うためには全身麻酔で歯石除去を行う必要があります。
歯の病気と健康状態は密接な関係にあります。犬に合わせたデンタルケアを継続することが重要です。
6. 肛門腺ケアを怠る
犬の肛門腺では、強烈な臭いを発する分泌液が作られます。この分泌液を体外にうまく排出出来ない犬の場合、おしりがムズムズして床におしりを付けた状態で歩くことがあります(通称:おしり歩き)。
対処法は「肛門腺絞り」をすることです。自宅でも出来ますが、少々コツがいります。難しい方は、動物病院またはトリミングサロンに連れて行くと、数分で処置して貰えます。
不潔な状態が犬に及ぼす悪影響
皮膚免疫力の低下
体が不潔な状態は皮膚のバリア機能が正常に働かなくなる可能性があります。その結果、細菌やアレルゲンの侵入を防ぐことが出来なくなり皮膚免疫力が低下します。
皮膚病の発症
皮脂汚れが付着していると、皮膚病を発症しやすくなります。初期症状は「かゆみ・湿疹・かさぶた」などですが、悪化すると「毛が抜け落ちる」「膿が出る」といった症状が見られます。治療が長期化することもありますので、早めの受診を心がけましょう。
体臭がひどくなる
犬は動物なので、個体差はありますが、多少なりとも体臭があります。お手入れをしないと雑菌が繁殖し、臭いの原因となります。シャンプーやブラッシングで臭いを減らすことができますし、清潔な状態をキープできます。
まとめ
シャンプーで綺麗に洗っても、体が生乾きだと悪臭や皮膚トラブルに繋がってしまいます。洗った後はタオルドライとドライヤーを併用し、なるべく早く乾かすことを意識して下さい。犬の健康を考え、ご長寿犬を目指しましょう!