犬も「嫉妬」する!
飼い主さんが自分以外の存在を可愛がったとき、わんこも嫉妬をするということが、アメリカの心理学者の実験により科学的に証明されています。この実験は、人間の赤ちゃんに嫉妬の感情があるのかを調査した実験と同じ手法で行われました。
具体的には、飼い主さんがわんこの目の前でわんこの存在を無視し、代わりに犬のぬいぐるみ、バケツ、絵本のそれぞれで遊んだ場合にわんこがどのような反応をするか見るというものです。
その結果、犬のぬいぐるみに対して嫉妬し、飼い主さんとの間に割り込もうとする等の行動をとったわんこが実に8割近くに上ったといいます。
わんこを飼っているみなさんには、何となく身に覚えのある実験結果かもしれませんが、これにより、わんこも人間と同様に、自分の存在価値を脅かすような存在に対してライバル視したり、嫉妬をするということがわかったのです。
犬が嫉妬したときの仕草
ご紹介した実験の中では、わんこが嫉妬したときにとる行動として、下記のような仕草が見られました。
間に割って入る
飼い主さんの身体に鼻先や足で触れて関心を引こうとしたり、飼い主さんを押しこくったり、飼い主さんとライバルを引き離すために間に割って入ろうとするような行動をとります。一生懸命に飼い主さんの気を引こうとする仕草は、とてもいじらしいですよね。
吠える
間に割って入ろうとする行動としてもう1つ代表的なのが、ワンワンと吠え声を上げるというものです。飼い主さんの気を引くため、また、ライバルを威嚇するために行う行動と考えられます。
執拗に匂いを嗅ぐ
実は、実験の中で最も多くのわんこがとった行動が、ぬいぐるみのお尻の匂いを嗅ぐというものでした。「飼い主さんとの間に入ってくるなんて、お前は何者だ!?」と素性を探ろうとしているのかもしれません。飼い主さんが他のわんこと遊んで帰って来たときに身体の匂いをクンクンと嗅いでくるのは、これと同じ行動原理によるものです。
相手に噛みつく
実験の中では、4分の1ほどのわんこが、犬のぬいぐるみに対して噛みつくという行動に出たといいます。ぬいぐるみやモノであれば噛みついても大きな問題にはならないかもしれませんが、本物のわんこや人間の赤ちゃんなどが相手だった場合には、咬傷事故に発展する可能性があるため、注意が必要です。
犬が嫉妬しているときの対処法
では、わんこが嫉妬に駆られた行動に出た場合には、どのように対処すればよいのでしょうか。まず大切なのは、飼い主さんがあまり大げさに騒ぎ立てないということです。飼い主さんが大げさに反応してしまうと、わんこはより興奮してしまいます。なるべく落ち着いた態度と口調で「心配しなくても大丈夫だよ」ということを伝えてあげましょう。
また、わんこが相手に対して明らかに敵意をむき出しにしている場合には、噛みついたり引っ掻いたりといったトラブルを防止するためにも、すみやかに対象をわんこから遠ざけるといった対応も必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?愛犬が嫉妬をしてくれるということは、それだけ愛犬が自分のことを大切に思ってくれているということ。その健気でいじらしい行動に、飼い主さんは嬉しくなってしまいますよね。
とはいえ、わんこにとっては嫉妬はマイナスの感情であることに変わりはありませんので、あまり嫉妬させすぎて、無用なストレスをかけてしまわないようにしましょうね。