1.階段
階段があるおうちの場合、愛犬の「予期せぬ落下」に注意しましょう。
愛犬が自分の意志で段差を下りようとする場合、多少の高さがあっても骨折や捻挫などのケガに繋がることは多くありません。
しかし意図せずに落下してしまうと受け身を取るのが遅れ、変な方向から力がかかることで骨折してしまうリスクが高まります。骨が細いポメラニアンや体重が2kg未満の小型犬は、骨へのダメージが深刻になりやすいため特に注意しましょう。
滑り止めマットやペットゲートを用意する
階段のステップに滑り止めマットを敷いたり、階段に立ち入らせないようにペットゲートを設置するなどして愛犬の落下を防止しましょう。心配の大きい小型犬の場合は、飼い主さんの目の届かないタイミングには階段に立ち入らせないようにすると安心です。
2.つるつるのフローリング
ワックス剤を塗布してつるつるピカピカに仕上げられたフローリングは見た目も美しく、私たち人間にとってはとても気持ちが良い床ですね。しかし犬たちにとってはケガの原因になる恐れのある床です。しかしつるつるのフローリングが直接的に愛犬のケガに繋がるわけではありません。
肉球ブレーキが効きづらくなる要因
犬は肉球のブレーキによって正常に歩いたり走ったりすることができるのですが、このブレーキが効きづらくなってしまう要因に
- 足裏の毛が伸びている
- 肉球が乾燥している
があります。肉球の間から生えてくる足裏の毛が伸びてしまうと、肉球に被ってブレーキが効きづらくなります。また肉球が乾燥していると摩擦が生まれにくくなり、こちらもブレーキが効きづらくなります。
このように愛犬の肉球ブレーキが効きづらくなっている状態では、つるつるのフローリングがケガのリスクをさらに上げてしまう恐れがあるのです。
愛犬のグルーミングと共にワックス剤を考慮する
愛犬が室内でも元気に走り回れるように安全対策を行いましょう。ワックス剤を考慮するだけではなく、愛犬の足裏のケアを習慣にすることが大切です。
- 足裏の毛をこまめにカットする
- 肉球の保湿をして健康を保つ
- 犬のいる家庭用のワックス剤を選ぶ
- マットやカーペットを敷く
などの対策をして、愛犬の室内でのケガを防ぎましょう。
3.30cm以上の家具
たった30cmの高さで骨折する恐れ
1で「愛犬が自分の意志で下りる場合にはケガに繋がることは少ない」と記述しましたが
- 子犬
- 小型犬
- シニア犬
の場合は例外となります。
小型犬の中でも特に人気のある
- トイプードル
- チワワ
- ポメラニアン
などの子犬の足の骨はとても細く、人間の小指程度の太さしかありません。そのため特に小型犬の子犬は大変骨折のリスクが高く注意が必要です。
子犬は遊び盛りで元気いっぱいですが、まだ力加減や「危険なこと」を知らないことも多いです。そして子犬は身体も完成していないので、成犬と比べると骨がとてももろいのです。たった30cmの高さから飛び降りただけで骨折してしまうこともあります。
生活の中の段差をなくす
- 飼い主さんのベッド
- ソファー
- ダイニングチェア
など、生活環境の中のあらゆる落下の危険を未然に防ぎましょう。ペットステップやペットスロープを用意してダイレクトに上り下りさせないようにしたり、高さのある物には上らせないようにするなどの工夫をしてみましょう。子犬の頃は特に生活の中の段差をなくす工夫が必要です。
興奮させないしつけも大切
犬は「嬉しい」「楽しい」という感情でも興奮しやすいです。特に子犬の場合は天真爛漫な状態であることが多いため、愛犬に「興奮する癖をつけないしつけ」がとても大切です。
子犬の愛犬を抱っこしていた時に、愛犬の「早くお散歩へ行きたい!」という気持ちがたかぶって暴れてしまい、玄関のたたきに落下して両足を骨折してしまったという事例もあります。家の中の安全に工夫するとともに、愛犬の冷静さを保つ「お座り」「待て」などのしつけも重要です。
まとめ
ペット保険の調査によると、子犬の骨折の約75%は室内で起こっているという結果が出ています。骨がもろい子犬をはじめ、身体の小さい小型犬や骨関節が衰え始めたシニア犬にはおうちの環境から骨折を防ぐことが重要です。
- 階段
- フローリング
- 高さのある家具
には特に注意し、愛犬が落下したり滑ったりするのを予防する工夫をしましょう。