犬の「イヤイヤ期」は何歳から?
犬の「イヤイヤ期」とは人間の子供でいう「反抗期」にあたります。獣医学的に正式な研究結果が出ているわけではありませんが、犬にも人間の子供の様な反抗期があると考えられています。すべての個体に「イヤイヤ期」があるわけではありませし、時期や回数も明確には定まってはいないようです。
第一反抗期
好奇心いっぱいの社会化期(生後4週齢~13週齢頃)を過ぎた、若齢期(生後13週齢頃~12ヶ月齢頃))頃が第一反抗期と言われる時期にあたります。社会化期の子犬は好奇心旺盛で、警戒心がまだ芽生えていないころ。若齢期になると、警戒心と共に恐怖心も芽生え始めるため「吠える」という行動も増えてきます。
またこの時期は、子犬から成犬へと成長過程の真っただ中で、自我が芽生え始める時期でもあります。体が成長していくことや、体内のホルモンバランスが成犬に近づいていくことで、感じ方や行動に変化が起こる時期でもあるため、今までとは違う行動や態度を見せることも多いようです。
第二反抗期
そして、1歳半以降から3歳くらいまでは第二反抗期と呼ばれる時期。より一層、自我が発達する共に、精神的にも成長してきます。しかし、まだまだ子犬の気質も残っているため、イタズラが多く、ご自宅の物を壊されてしまうことも多いかも。
自我の発達と共に、好き嫌いもハッキリしてくるため、ワガママな要求が増えることもあります。ここで飼い主さんがワガママな要求に応えすぎると、さらにワガママな性格が増長してしまう事があるので、この時期のしつけは大切です。警戒心や執着心も強くなってくるため「威嚇」の行動を見せることもあります。
犬の「イヤイヤ期」は何歳で終わる?
上記にも書きましたが、「イヤイヤ期」がない子もいます。そして、第三反抗期まである子もいるので、個体差は大きいように思います。
「イヤイヤ期」であっても、「ワガママな性格」であったとしても、飼い主さんのしつけや接し方で、愛犬の反抗的な行動を止めさせることは可能だと思います。何歳で「イヤイヤ期」が終わるかは、飼い主さん次第なのかもしれません。
犬が『イヤイヤ期』の時にする仕草や行動7選
1.指示に従わなくなる
それまでは普通に出来ていた、「オスワリ」「マテ」「フセ」など、基本的で比較的、簡単な指示に従わなくなったら、「イヤイヤ期」に突入した可能性があります。
2.威嚇する
自我の発達から要求を通そうとする行動が増えるはず。要求が通らず、気に入らないことがあると、「唸る」「噛む」など、威嚇の行動をとることもあります。
3.執着心が強くなった
犬は本来、「執着心」や「所有欲」の強い生き物ですが、「イヤイヤ期」になると、更にその傾向が強くなるよう。お気に入りの場所を独占する、また大好きなオモチャを絶対に離そうとしないなど、「これは絶対に自分のだ!!」と強く主張してくることがあります。
4.トイレを間違えるようになる
犬は反抗期になると、わざとトイレを失敗することもあるよう。これまで上手にトイレで用を足せていた子が、急にトイレの失敗が続いた時は反抗期の可能性が。男の子のワンちゃんの場合、自我と共に縄張り意識も出てくるので、自宅内でマーキングしてしまう事もあります。
5.吠えるようになった
どちらかというと、あまり吠えなかった犬が、他の犬や知らない人、また、わずかな物音などに反応して、急に吠える機会が増えることもあます。
6.ケアをさせてくれない
シャンプーに爪切り、ブラッシングなど、ワンちゃんにとっては「苦手」と感じるケアは沢山あります。それまでは、大人しくケアをさせてくれていた子が、急に暴れて、嫌がるようになるのも「イヤイヤ期」の行動にひとつです。
7.お散歩中にワガママな行動が多い
「イヤイヤ期」に突入した犬は、お散歩中も要求を通そうと、ワガママな行動をとることがあります。自分が行きたい方向にグイグイとリードを引っ張る、また、ピタリと立ち止まってしまい、まったく歩いてくれないこともあるようです。
まとめ
それまでの愛犬の行動とは違う、反抗的な行動が急に見られるようになったら、「イヤイヤ期」の可能性があります。「イヤイヤ期」と言っても、日頃はとても良い子で、指示に従うのも上手なワンちゃんであれば、飼い主さんが冷静な態度で接することで、短い期間で「イヤイヤ期」も過ぎていってくれるはず。
「イヤイヤ期」の行動や仕草に、飼い主さんが苛立ってしまい、急に怒ったり、厳しいしつけをしてしまうと、「イヤイヤ期」が長引いてしまうことがあります。要求には応えすぎず、お散歩とコミュニケーションの時間をしっかり確保して、落ち着いた態度で「イヤイヤ期」のしつけをしていきましょう。