仕草と態度の違いについて
仕草とは?
「仕草」とは、辞書によると「なにかをする時のちょっとした動作や見のこなし」のことを言います。
態度とは?
物事に対したときに感じたり、考えたりしたことが言葉、表情、動作などに現れたもの。あるいは、ある対象に対する献上的傾向を言います。
この記事における「仕草」と「態度」の違いの定義
飼い主さんに叱られている時、その場面で見せる犬の様子を「仕草」、飼い主さんに叱られたその後に、犬の感情の動きによって現れる行動を「態度」と定義します。
犬が『飼い主に叱られている時』によくする仕草
目を逸らす
犬は、言葉を使わなくても仲間と意思を交わし合う「カーミングシグナル」という体を使った言語を使うことが知られています。犬が目を逸らすのは、飼い主さんの言葉の意味に無関心で、そっぽを向いているわけではなく、「敵意はありません、攻撃しないでください」というカーミングシグナルです。
体を低くし、尻尾を丸める
飼い主さんに対して、尻尾を丸めて体を低くしているのは、「もう、攻撃しないで」という犬のサインです。飼い主さんが自分に向かって怒っていることは十分に理解し、恐れています。この仕草を見せたときは、それ以上、叱る必要はありません。
反省が脅え、恐怖に代わると、飼い主さんと愛犬との信頼関係に大きな悪影響を及ぼすので、しつこくしかり続けてはいけません。
物陰などに隠れる
犬は、恐怖を感じたとき、そこから逃れて身を隠す習性があります。飼い主さんに叱られた後、自分が安心できるスペースに籠ってしまうのは、飼い主さんになぜ、叱られたかを理解できずにただ、飼い主さんの態度に恐怖を感じたからかもしれません。
犬が『飼い主に叱られている時』によくする態度3選
1.食慾を無くす
繊細な心を持っていて、飼い主さんのことがとても大好きな犬は、飼い主さんの怖い顔、厳しい声を聞いて、とても心が傷つきます。一時的に食欲をなくすほど落ち込んでいるのなら、優しく接して、普段と変わりなく何気ない態度を見せてあげましょう。
2.おもちゃ、家具を壊す
落ち込んで引きこもったり、食欲が無くすのとは逆に、飼い主さんに叱られたことをストレスに感じて発散している可能性があります。
3.排せつの場所をわざと外す
おもちゃを壊すなどの破壊行動と同様に、いつもはきちんと決められた場所で排せつできるのにわざとトイレを失敗するのも、問題行動の一つです。
叱るたびに問題行動が現れる場合
これらの行為は、その場その場でしっかりと叱ることが大切ですが、飼い主さんに叱られるたびにそのような問題行動を取ること自体、飼い主さんと愛犬の間の信頼関係に問題があると考えられます。
まとめ
犬は、「落ち込んでいる人や仲間を慰める」ことができる、非常に高い社会性と優しい心を持った動物です。自分以外の人や仲間の気持ちがわかるほど繊細な感情を持っているのなら、逆に人や仲間に心を傷つけられてしまうことも十分に予想できます。
愛犬にとって、飼い主さんに大声で怒鳴りつけられるよりも、無視されることの方がずっとつらいことで、愛犬にとっては十分な「罰」を受けたことになります。
もし、愛犬が長い間、食欲が落ちるほどの落ち込んでしまったら、その心を癒すことが出来るのは飼い主さんだけです。「愛しているよ、大好きだよ」と心から伝えて、気分転換に散歩を楽しんだり、愛犬と二人だけで遊んだりして、愛犬を慰めてあげましょう。
愛犬が落ち込んだ様子を見せたときは、「犬の十戒」を思い出してください。そうすれば、どうすれば愛犬の心を慰めることが出来るのかが、きっとわかるはずです。